<関西オープン 最終日◇17日◇茨木カンツリー倶楽部 東コース(大阪府)◇6734ヤード・パー70>
1打差の4位から出た“ビリケンさん”こと藤本佳則が最終日に6バーディ・1ボギーの「65」で回り、12年216日ぶりの3勝目。長谷川勝治(13年82日)、横田真一(13年19日)に次ぐ、ツアー3番目のブランク優勝を果たした36歳の使用クラブを取材した。
101年前に開場した名門・茨木CC東コース。距離は短いがフェアウェイは狭く、ラフが深い。小さい砲台グリーンは硬く仕上がった。「フェアウェイキープが一つのポイント」と攻略の糸口はまずティショットだった。大学時代から師事する阿河徹コーチと、精度の高いフェードボールを打つスイングに磨きをかけている。
「ウィニングショット」と胸を張ったのは、2打リードで迎えた18番パー4のティショット。フェアウェイに左に池が広がり、風が左から吹いている。「フェードヒッターには打ちにくい」ロケーションだが、自分を信じて振り抜いてフェアウェイをとらえた。その手に握られていたのはタイトリスト『GT3』。グラファイトデザイン『ツアーAD GC』の70g台のTXシャフトを挿している。
クラブ契約フリーの藤本は、「自分の振った感触でイメージ通りの球筋が出るクラブがいい。1回決まるとあまり替えません」としっかり手になじんだモノを選ぶ。ドライバーについては「『GT3』は打感もいいし、顔も良くて構えやすい。飛距離性能、安定性、すべてのバランスがいいです」と、約2年前から愛用している。
また、ドッグレッグのホールが多く、ティショットはアイアンも多用した。3番アイアンはタイトリストの中空モデルで、ユーティリティアイアンの『U505』。4番アイアンはヨネックスの『EZON CB702』と中空モデルよりもすっきりしたやさしいモデルを入れている。
「ロングアイアンは難しいクラブなので、やさしさ重視です。3番も4番も上がりやすい。アイアン型を選んでいるのは、低く抑えるショットが打ちやすいからです」。クラブの性能で高い球が打て、技術で低い球が打てる信頼の2本である。ドライバーも含めて4日間のフェアウェイキープ率は64.286%。全体2位の数字を誇った。
フェアウェイウッドはともにテーラーメイドで3番は『Qi10』、5番は2019年発売の『M5』。アイアンはキャロウェイの『Xフォージド STAR』。50度を2度寝かせた52度のウェッジはミズノ『T22』、0.5度寝かせた58.5度は『ボーケイ SM11』。使い込んだ複数メーカーのモデルが並ぶ。
「今週はパターだけ新しくしました」。関西オープンに合わせるように、オデッセイのストロークラボブラックシリーズの『タトル』のセンターシャフトを投入した。前戦までは同タイプのヘッドのダブルベントネックを使用していたが、「阿河コーチがセンターシャフトを勧めてくれたので、オデッセイさんにお願いして作ってもらいました」とコーチの進言により変更した。
阿河コーチに進言した理由を聞くと、打ち方とのつながりがあるという。「藤本プロはアプローチの延長のようにハンドダウン目に構えてパターを打ちます。そしてオフセットのパターを使用することが多いのですが、フェースがシャフトの後方にあるので、実際の動きとインパクトに少しのラグが生まれます。そのラグからヘッドが出ていくことで絶妙なタッチを出しています。しかし、『前澤杯』の時にヘッドが出ていないストロークになっていました。ラグのないセンターシャフトにすることで、ヘッドがしっかり出せるストロークになると思い、実戦で使ってもらうようにしました」。コーチの進言が見事にはまり、クラッチパットを何度も決めた。
15年以上も阿河コーチに師事し、スイング、ギアの両面で全幅の信頼を置く。硬い絆で結ばれた阿河コーチとの二人三脚で13年ぶりの優勝をつかんだ。
【藤本佳則の使用ギア】
1W:タイトリスト GT3(9.0度/ツアーAD GC-7 TX)
3W:テーラーメイド Qi10(15度/ディアマナRF 80X)
5W:テーラーメイド M5(19度/ツアーAD DI-9 X)
3I:タイトリスト U505(DGツアーイシュー)
4I:ヨネックス EZONE CB702(DGツアーイシュー)
5I~PW・キャロウェイ Xフォージド STAR(DGツアーイシュー)
52度:ミズノ T22(DGツアーイシュー)
58.5度:タイトリスト ボーケイSM11(DGツアーイシュー)
PT:オデッセイ ストローク ラボ TUTTLE(タトル) CS
BALL:スリクソン ZスターXV ロイヤルグリーン
