<関西オープン 3日日◇16日◇茨木カンツリー倶楽部 東コース(大阪府)◇6734ヤード・パー70>
米国サンディエゴ生まれの伏兵がトップに並んだ。米国籍の26歳・杉本スティーブは、4位から出たこの日、5バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの「69」で回り、トータル5アンダーで池田勇太、小西たかのりと並んで首位タイに浮上した。
1番から連続バーディで滑り出したが、4番ボギー、5番ダブルボギーで後退。後半12番から3連続バーディで息を吹き返すと、16番は5メートルのパーパットをねじ込む。17番で1つ落として単独とはいかなかったが、日本ツアー参戦14試合目で初の首位で最終日を迎える。
「はじめの2ホールはいいスタートができて、落ち着いたと思うんですけど、5番でダボっても、まあけっこうリラックスしてプレーできたと思います。このコースはフェアウェイは狭いし、ラフは場所によって本当に長い。グリーンも硬いし、結構メンタルが疲れます」と流ちょうな日本語で話した。
2022年から日本の下部ツアーに参戦している杉本スティーブ。レギュラーツアー本格参戦は今季から。兄は日本ツアーでシード獲得経験のある杉本エリックだ。両親は日本人でエリックが1歳の時に渡米。スティーブは米国で生まれた。家では英語禁止で、日本語学校にも通っていたことから日本語には困らない。
専修大学ゴルフ部の両親の影響で、幼少期かゴルフクラブを握っていたが、野球に熱中した時期もあった。「高校の野球チームの同級生が2人、(MLBの)ドラフトにかかった子がいて、向いていないなとすぐにわかって…」。15歳から本格的にゴルフに取り組むようになった。
「大学のスポーツチームに入りたくて」とサンディエゴ州立大学に進学してゴルフの腕を磨き、2022年にプロ転向。兄の勧めもあり、日本のQTを受験し、23年のファイナルQTで5位に入った。左手の疲労骨折で特別保障制度の適用を受けた。故障が癒えた25年にACNツアーを主戦場としてポイントランキング20位に入り、今季の出場権を獲得した。
身長163センチ、体重78キロ。ゴルフのストロングポイントは「全部すごくないけど、悪いところはない。球は真っすぐいくと思うので自信を持っていつも振っています。あとはパッティング。グリーンを読むのは結構得意です」。難度の高いこのコースに合致するプレースタイルである。
将来の目標は「PGAツアーに出たいと思っています。日本でちゃんと活躍してからいきたい」と、まずは日本で結果を残す。2021年の「東京五輪」の金メダリストで、メジャー2勝を含む米ツアー10勝のザンダー・シャウフェレ(米国)は、兄とともに幼なじみ。同じ舞台に立つためにも、まずは関西の地で足掛かりをつかみたい。(文・小高拓)
