<関西オープン 3日日◇16日◇茨木カンツリー倶楽部 東コース(大阪府)◇6734ヤード・パー70>
トータル5アンダーで迎えた最終18番パー4。右ラフからの2打目をグリーン右奥に外し、3打目をピン右7メートルに乗せた。グリーン周りにあるリーダーボードを見た池田勇太は、同じ5アンダーグループに3人が並んでいるのを確認する。「最終組を明け渡すわけにはいかない」。強い気持ちで打ったパーパットは、1.5カップほど右に曲がるラインを読み切りカップイン。最終日最終組の座を守った。
「あれは興奮したね」。長いパーパットを沈めるとギャラリーが沸き、自然とガッツポーズも飛び出した。
首位と1打差の2位から出たこの日は、「内容がよくなかった。あんまりラック(運)もなかったし」。1番では2メートルを沈めて幸先いい滑り出しだったが、終わってみれば3バーディ・4ボギーの「71」。スコアは1つ落としたが、小西たかのり、杉本スティーブと並ぶ首位タイで最終日を迎える。
スタートから緊張感に包まれる最終組には特別な思いを持っている。「やっぱり最終日最終組で優勝したいよね。それが(優勝には)ふさわしい舞台じゃないかと思う。そこにいられるかどうかって、ものすごく違う。ラスト前でプレーして勝つのと、最終組でプレーをして勝つのは全然違うと思う」。これがツアー通算21勝を誇る男の“矜持”だ。
通算41回目の最終日最終組。過去40回は15勝と高い勝率を誇る。またタイを含む首位で最終日を迎えたのは過去に22回。うち13回、逃げ切っている。最終日最終組での戦い方が知る男は、執念で“定位置”を確保した。
最後の優勝は2019年の「ミズノオープン」。7年ぶりの勝利が目前に迫った。「きょうは納得のいくプレーはできなかったけど、あしたは多くのギャラリーやファンが見に来てくれているので、沸かせるプレーを見せたいし、そういう戦い方をしたいね」。3年間悩まされた顎偏位症(がくへんいしょう)の治療も終わり、リスタートのことし。シーズン序盤から強い池田勇太が帰ってきたことを証明する。(文・小高拓)
