<ブリヂストンレディス 初日◇21日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)◇ 6732ヤード・パー72>
「ちょっと聞いてください」。そう言うと悪天候のなか3アンダーの好スコアで上がった今季1勝の菅沼菜々は、昨晩、自分の身を襲ったヒヤリとするハプニングを明かした。ラウンドできるのか、できないかも?。そんな不安すら覚えるできごとだった。
それはプロアマからホテルに戻った後の、午後7時30分頃に起こった。「超音波(医療機器)で治療する 大きめの機械で右手首を治療を終えて、片付けようとした時に(機器を)足に落としちゃったんです」。そう言って左足の甲を指さす。「痛すぎて声も出なかった。“終わった”と思いました」。もともと「せっかち」を自認しているため、普段は「あまり走ったりもしないように」ケガを防止しながら過ごしている。そんななかで訪れたピンチだった。
実際は1キロ弱の機器だが、体感では「5キロくらい」のものを落としたような衝撃。打撲で患部は腫れ、湿布を貼って一夜を過ごしたという。前日までの予報で、 初日は強い雨が降ることが見込まれていたため、“中止”を願う気持ちも。しかし、早朝は曇りだっため、腫れはひいたが、内出血が起こって少し痛む足を引きずり会場へ向かった。「痛み止めも飲みました」。シューズが履けるかが心配だったが、靴紐を緩めることでそれもクリア。コースに飛び出していった。
そしてクラブを握ると、そんなことを感じさせないプレーを披露した。インコースから出ると10番、11番で1.5メートルを沈め連続バーディ。そこから1つ落とし迎えた8番では、残り160ヤードから7番アイアンで放ったショットを2メートルにつけスコアを伸ばす。そして9番でも4メートルをねじ込む。連続バーディではじまった一日を、連続バーディで締めくくった。
3試合前の「NTTドコモビジネスレディス」で1年ぶりの優勝を挙げたが、その後の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」、「Sky RKBレディス」と2試合続けて予選落ち。それでも「ショットはいい感じだったので、あまり調子が悪いとは思わなかった」という実感を、結果で証明した。前半最後の18番ではティから2度ボールが落ちるほどの風にも見舞われたが、集中は切らさず。きっちりとスコアをまとめた。
「きょうからトレーナーさんが来るので、その機器は使わなくなるんです」と、連日のアクシデントは避けられそう。「今のところ痛みは大丈夫なので安静にしたいと思います」と、午後組で回る明日に備えて、しっかりと患部をいたわるつもりだ。父・真一さんにも呆れられたという事件だが、これで“厄落とし”は終了か? 今季2つ目のトロフィー目指して、その足でしっかりと歩みを進めていく。(文・間宮輝憲)
