<日本プロゴルフ選手権 センコーグループカップ 事前情報◇20日◇蒲生ゴルフ倶楽部(滋賀県)◇7337ヤード・パー72>
昨季、生涯獲得賞金ランキング3位の資格でツアーに出場していた谷口徹は、賞金ランキング136位でシーズンを終え、シード権を逃した。自身にとってシーズン最終戦となった「カシオワールドオープン」では、多くの後輩たちに見守られながら涙のホールアウト。その姿が記憶に新しい。
そのときは「引退というわけではないけど、自分で出られないからね。出られなかったらそれは引退かもしれない。今年(2025年)は優勝がマストというつもりでやって、それが達成できなかった。それをまだやりたい気持ちのほうが強かった。若い選手たちがすごく頑張っている姿を見ながら、ここまで来ることができた」と、止まらない涙とともに胸の内を明かしていた。
今季は国内シニアツアーを主戦場とするが、18年大会優勝の資格で今大会に出場する。舞台は滋賀県の蒲生ゴルフ倶楽部。2000年「三菱自動車トーナメント」で宮瀬博文とのプレーオフに敗れた記憶が残る場所だ。26年前の出来事とあってコースの詳細な記憶は薄く、「プレーオフで負けたことしか覚えていない」と苦笑いを浮かべた。
優勝争いを演じた舞台ということもあり、悪い印象はなかったが、「なんか難しく感じますよね。当時は上手かったので、そこまで難しいイメージはなかったんですけど、ティが少し後ろに伸びたのかな。“あれ?”って」と、当時との違いに戸惑いも見せる。
この日は、予選ラウンドで同組となる岩﨑亜久竜が、昨年覇者・清水大成と前の組でプレーしていた。その豪快なショットを目の当たりにし、「岩﨑くんの球を見たら(出場を)やめたくなりました(笑)。大成とふたり、すごい球が飛んでいきますよ」と報道陣を笑わせた。
「シニアツアーに行ったらあんな音は聞かないので。久しぶりに、ちょっと現実が分かってきた」と、レギュラーツアーのレベルの高さを改めて実感した様子。「プロアマだけで帰ったほうがよかったかな」と冗談を飛ばす“谷口節”も健在。場の空気を和ませた。
初日は岩﨑、そして通算2勝でオフにラウンドをともにした生源寺龍憲との組み合わせ。「なんとか岩﨑、生源寺にスコアで勝ちたいですよね。勝って言ってやりたい言葉がいっぱいある」とニヤリ。「まずは目の前の相手に勝つことが一番」。58歳は悔しさの残る舞台で26年ぶりの戦いに挑む。(文・高木彩音)
