<資生堂 レディスオープン 3日目◇29日◇戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県)◇6697ヤード・パー72>
初日に1オーバー・62位タイと出遅れた原英莉花だが、第2ラウンドでボギーなしの6バーディを奪取して今季自己ベスト「66」をマーク。トータル5アンダー・8位タイにジャンプアップした。
この日のパーオン率は“100%”。抜群の安定感で「ピンチというピンチがなく」18ホールを回り終えた。「すごくイメージが出ました。思い通りだった」と理想とするショットに近づいてきている。
今季の序盤は「アイアンからウッドの流れがすごく“イマイチ”だなと思っていて。ウッドがいいときはアイアンが悪いというのがかなりあった」とアイアンに悩みを持っていたが、3週前に「球の飛びが自分のイメージと合っている」と好感触だったタイトリストの『T150』を投入。
さらに今大会の開催前に「7番と9番がちょっとアップライトに見えて…思ったよりもつかまってフェードしなかった」とクラブの担当者と相談を重ね、自身が「完璧」としている8番アイアンに合わせて、ライ角を0.25度フラットにした。
その微調整のおかげもあり、新アイアンが手になじんできた。「このアイアンに変えて4週間目ぐらいになるんですけど、見た目にもすごく慣れてきたし、構えやすい感じになってきている」と不安に思っていたことが徐々に解消されてきている。「いいプレーをする準備ができてきている」と表情は明るい。
2日目は荒天の影響で中止となり、54ホールの短縮競技に変更された。この日の午前中も雨がパラつき、去年よりも長いラフはさらに重くなり、難易度が上がった。「ティショットが最初のほうブレていて」とラフからのショットも目立ったが、「(重いなかでも)フライヤーするのか、飛ばないのかっていうジャッジも上手くできた」とクラブ選択を間違えなかったことも好スコアの要因となった。
横浜出身の原にとって、今大会は地元での一戦。「いつもより熱い声援」を感じており、応援に来てくれているファンへ「もっといいプレー」で恩返しをするつもりだ。首位と4打差で迎える最終日。信頼できる武器とともに、最後まで諦めずに戦っていく。(文・高木彩音)