<Sky RKBレディスクラシック 事前情報◇14日◇福岡雷山ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6490ヤード・パー72>
歴史に残るオーバーパー決着となった前週の「ワールドレディスサロンパスカップ」で国内メジャー初制覇を達成した河本結は、満足していなかった。アマチュアだった2013年の「日本女子オープン」から数えてメジャー20試合目で手にしたビッグタイトル。ただ、唯一無二の強さを求めるプロ9年目には、もう過去のことになっていた。
「正直、実感がないんです。時間が経ってから、じわっと来るものもない。SNSとかも、ほぼやっていないので反響とかもよくわかんない。思うことは、自分がやってきたこと、方向性に間違いはなかったという安心感ですね。でも、このオフからやって来たことの2、3割しかできていなかった。その取り組みの過程に結果がついてきてくれたという感じなんです」
だから、メジャーチャンピオンとなって臨む今週にプレッシャーなどはないという。妙な力も入らない。目指すところはまだまだ先にある。例えば持ち球のフェードで、どうやってグリーン左に切られたカップを攻めるのか…。フェードだと「カットが強すぎて」しまい、ドローやストレート系を選択するとショットの精度は落ちる。例えば、いわゆるビトウィーンの距離でクラブ選択に迷ったときにどう攻めるのか。
「距離を落として打つことはできるけど、球を飛ばして打つ技術とかですね」。クラブの番手を上げて、ライン出しやハーフショットの感覚でピンは狙えるが、短いクラブでしっかり振ってピンに絡めるショットは難度が上がってしまう。求めるものは限りなくある。
「永遠にずっと逃げている球しか打てなかった。それで勝ち切れないこともあった」
課題をクリアしていくことが、究極の目標に掲げる「絶対的な強さ」につながる唯一の道だと思っている。その結果がサロンパスカップの優勝だった。「自分がトライしていることに、向き合うことがより楽しくなったかな。でも、あまり自分を過大評価しないようにしたい。どうやったら強くなるのかしか考えていないから、ゴルフをやっている限り、満足することはないと思います。今週も同じです」。
1988年のツアー制度施行後、2週連続優勝は過去52度(3週連続は2度)あるが、起点が肉体的にも精神的にも疲労度が格段にアップするメジャー大会だったのは、1997年の福嶋晃子と2003年の不動裕理の2人だけ。歴代の女王に並ぶ史上3人目の勲章を手にできれば、また一つ強さを身につけることができる。(文・臼杵孝志)
