<Sky RKBレディスクラシック 事前情報◇14日◇福岡雷山ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6490ヤード・パー72>
苦しいシーズンが続く尾関彩美悠に先週、うれしい知らせがメールで届いた。送信元は全米ゴルフ協会(USGA)。6月に開催される海外メジャー今季第2戦「全米女子オープン」に繰り上げ出場が決まった案内だった。
「届いたのは先週のサロンパスカップの初日の前でした。父が最初に気づいて、『やった~!』ってなりました。うれしかったです。ゴルフの状態は決して悪くないので、ここから全米に向けて調子を上げていきたい」
4月20日に千葉で行われた全米の最終予選会は4位タイとなり、最後の1枠を17歳のアマチュア、オ・スミン(韓国)と争ったが、プレーオフで敗れて、補欠1番手となった。そこからの吉報。海外メジャー初挑戦だった2年前の全米は36位に入った。そのときは最終予選会をトップ通過。2度目のメジャーは滑り込みとなったが、「2年前はすごくいろいろな経験ができた。また、出たいと思っていたので、すごく楽しみです」と早くもワクワクが止まらない。
プロ4年目の昨季は自己ワーストのメルセデス・ランキング(MR)83位に沈んでシードを喪失した。復活を期す今季はオフに「ショットの精度を高めたい」とスイング改造に着手し、特徴的なタテ振りのスイングをフラットにすることに注力してきた。
だが、「足首、ヒザ、ヒジ、手首、肩とか色んなところが痛くなってしまった。もう全部でした」と体が悲鳴を上げた。全米最終予選会は予選落ちした熊本での「KKT杯バンテリンレディス」の直後に開かれたが、「1日36ホールも回らないといけないし、元のスイングに戻してやろうと思ったんです」。この決断が功を奏しての全米切符だった。
「タテ振りはずっとやってきたスイングだから、考えずに自然とやれる。体も痛くない。やっぱり痛いのが一番のストレスになっていた。でも、スイングを変えたことで、気づけたこともある。データも残せた。成長するためには必要なことだと思いました」
オーバーパー決着となったサロンパスカップは、9位で決勝ラウンドに進出。強風が吹き荒れた3日目は「84」と崩れ、「2日目までだったけど」と42位フィニッシュを自虐的に笑ったが、「調子は悪くないと思います」とチャーミングな笑顔も戻りつつある。
今季はここまで9試合すべてに出場して、6度の予選落ちを喫するなどMR101位、暫定リランキング52位と苦闘が続くが、「コースが難しかったサロンパスで予選を通れたことは自信にもなった」と視線は前を向いている。全米まで今週を含めて3試合。心も体も元気を取り戻し、ここから右肩上がりのカーブを描いて、気持ちよく渡米といきたい。(文・臼杵孝志)
