<Sky RKBレディスクラシック 事前情報◇14日◇福岡雷山ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6490ヤード・パー72>
昨季はツアー史上最多となる12人の初優勝者が誕生したが、今季は真逆の状況となっている。開幕から前週まで9試合を終えて初優勝者はゼロ。1988年のツアー制度施行後、開幕から9試合を消化した時点で初Vが誕生していないのは、2016年以来10年ぶり5度目の“珍事”だ。
今季はここまで昨季年間女王の佐久間朱莉が1勝、笠りつ子、永峰咲希の30代が各1勝。前週の国内メジャー初戦を制した河本結と、今季ただ一人複数回優勝を達成している髙橋彩華の黄金世代が3勝するなど実力者が力を発揮しており、ツアー未勝利の選手には大きな壁となっている。そのなかで今、最も初Vに近い存在といえるのが、プロ2年目の吉田鈴だ。
「今季中に優勝できれば100点だと思っています。毎週、しっかり準備して、終わったら復習して、つくり直す作業しかできないけど、初優勝までの期間も大事。次のステップに進むためにも、早ければ早いほどいいと思う。そういう意味では早く勝ちたいです」
4日間の全体の平均ストロークが『76.0054』とガマン比べになった前週の「ワールドレディスサロンパスカップ」は、トータル10オーバーの11位と粘りに粘った。強風が吹き荒れた3日目も「77」でしのぎ、ダブルボギーは最終日11番パー4の1個だけ。「想定外のミスもあったけど、気持ちを切らさずに4日間やれたと思う。マネジメントの部分で成長できたかな」。初出場で予選落ちだった昨年からの進化を実感し、初優勝への思いはさらに強くなってきた。
4度目の挑戦だった2024年のプロテストに合格した22歳は、ルーキーイヤーの昨季はメルセデス・ランキング(MR)51位とシードにあと一歩届かなかった。しかし今季はここまでMR23位と躍進し、暫定リランキングは堂々の2位につけている。4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」はキャリアハイの5位フィニッシュ。優勝できる経験は十分に積んできた。
「先週は頭もすごく使って、まだ疲れは完全に取れていないので、今週は練習を少なめにしている。状況に応じて、いろいろな球を打ちたいので、どうしても練習時間は増えるけど、最後は体力。しっかり食べて、しっかり寝て、リセットすることが大事だと思っています」
今週は13日にコースに入ったが、ラウンドは14日に行われたプロアマだけ。疲労回復を最優先した。休むのも練習。2年目のシーズンに入り、長丁場のシーズンを戦う術も覚えてきた。プロデビューから通算44試合目。念願の初Vへ、機は熟した。(文・臼杵孝志)
■初優勝が最も遅かったシーズンは1997年の開幕から22試合目。8月の「新キャタピラー三菱レディース」でプロ4年目の坂東貴代が最終日に2打差を逆転した。次いで90年の19試合目、2003年の11試合目、1988年の10試合目。9試合目だった2016年は5月1日が最終日だった「サイバーエージェントレディス」で福嶋浩子がキム・ハヌル(韓国)とのプレーオフを制し、元賞金女王の姉・晃子とのツアー史上初となる姉妹Vも達成した。
