<関西オープン 2日目◇15日◇茨木カンツリー倶楽部 東コース(大阪府)◇6734ヤード・パー70>
シード1年目の28歳、砂川公佑が会場をざわつかせた。4オーバー・84位タイから出たこの日、10バーディ・1ボギーの「61」で回り、トータル5アンダーで上位フィニッシュ。ツアーでの自己ベストであり、ツアー競技としての今大会の最少ストローク記録に並んだ。初日の平均スコアは「73.224」。難しいコースに手を焼く選手が多いなか、「-9」というビッグスコアに「うそだろ」と驚きの声が広がった。
自身も想定外のスコアだった。「グリーンは硬いですし、スコアは出ないだろうなって思っていました。本当にすべてがかみ合った感じです。ラウンド中は、スコアは考えずに1打1打に集中していました」と目尻を下げる。
出だしの1番で5メートルを沈めると、2番1メートル、6番は30センチ、9番は1メートル。折り返すと10番7メートル、12番からの3連続は1~2メートル。最終18番も6メートルを流し込んだ。「パッティングがよかった」とショットでチャンスを演出し、面白いようにバーディパットが決まった。
「きのうからパターを替えました」。4オーバーと出遅れた初日は「31」パット。マレット型からピン型のオデッセイ『ダマスカス ミルド TWO』にチェンジしてこの日は「23」パット。
「今週はちょっとグリーンが重たくて、きのうタッチが合わなくて…。自分が打ちたい時に打てるようにと思って考えたら、ピン型でした」。今大会のグリーンは硬く仕上がっているが、スティンプメーターは初日「11」、2日目は「10と3分の2」と通常のトーナメントグリーンより遅い。
「初日は上りのパットが打ち切れなかったのですが、きょうはしっかり打てたのが一番よかったです。マレットは直進性が強すぎて、打ち切れないとショート。打とうとすると逆にオーバーしすぎて…」。“硬遅”グリーンは、プロが最も難しいという仕上がり。打てるピン型に変えた作戦が奏功した。
初日使っていたマレット型のパターは昨夏からエースに昇格したが、転戦中は常にピン型を持ち歩く。「ピン型は練習用でも使います。ピン型の方が手に伝わる感触が敏感なのでミスヒットがすぐに分かる。パッティングの技術を上げるためには、ピン型の練習が必要と思っています」と緊急登板も何の違和感もない。
ちなみに『ダマスカス ミルド TWO』は、理想的な順回転を生むダマスカス鋼を13年ぶりにインサートに採用している。「インサートは金属として硬いんですけど、初速が出てくれるので、今週ようのような少し重いグリーンでも転がってくれるので、フィーリングが合いました」と最新モデルとともに歴史を作った。
兵庫県出身で大阪学院大学卒業。関西オープンは高校2年生の時から11年連続11回目の出場となる。「初めてツアーに出たのも関西オープン。すごくお世話になっています。しっかりと結果で恩返しをしたいと思って今週は挑んでいます」。
昨季は「カシオワールドオープン」でプレーオフまで進み、惜しくも優勝は逃したが、賞金ランキング42位で初シードは獲得できた。今季は「とにかく1勝したい」と勝ちにこだわる。「パッティングの感覚が合ってきたので、あすも自分のゴルフができたらスコアは伸ばしていけると思うので、周りを気にせずやりきりたい」。地元・関西で恩返しVまで残り36ホールだ。(文・小高拓)
