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「感覚と結果が真逆だった」 薗田峻輔がドライバーの大不振を克服して、5年ぶりの首位スタート

「感覚と結果が真逆だった」 薗田峻輔がドライバーの大不振を克服して、5年ぶりの首位スタート

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2021年11月4日 17時12分

そんな薗田も、最近は下部ツアーで2位に入ったり、10月末のセカンドQTでトップ通過を果たすなど、少しずつ結果が出てきている。そしてついに、レギュラーツアーのリーダーボードの一番高いところに名前を載せるところまで来た。バッグのなかにはしっかりドライバーが入っていて、18番パー5では「フォローでしたから」と謙遜しつつも、ピンまで157ヤードの地点まで飛ばし、2オンさせて楽々バーディを奪って見せた。

どん底状態だったドライバーをどう克服したのか。「いままでは自分の感覚で試合中に修正できていたけど、感覚と結果が真逆だったので、試合中に問題点からどんどん離れていってしまっていました。それがまた新たな問題につながり、そういう面では本当に苦労しました。だから感覚をできるだけ抑えて、物理的に理論的に考えるようにしました。悪くなる前までは…本当に何も分かっていない状態でやっていましたから」。

薗田は弾道計測器『トラックマン』を使い、「クラブはインサイドからきたか、それともアウトサイドからきたか」、「フェース面が開いているのか、閉じているのか」などなど、ショットの数値を予想して、感覚とどこが違うのかを一つひとつ潰していった。「いまは当てはまってきたので、あまりトラックマンの数字は見ずにできていますね」と手応えを感じている。

「無我夢中でやってきて、今年は少しずつ結果が出せているし、自分にとってもかなり自信になってきているのも事実。フワッとした調子の良さではなくて、自分のなかではちょっと掴んでいるものがある。だからあんまり最近は大きく崩れていないんじゃないかな」

このまま優勝となれば、ファイナルQTを受けずにシード返り咲きとなるが「まだ初日なので」と本人は落ち着いている。「これがまだ3日目なら意識もするだろうし、そこまではまだ36ホールという長い道のりがある。これをあした、あさってと続けていけるかが僕のなかでの次の課題」と考えている。かつて「王子」と呼ばれていた石川遼は、薗田のことを「王様」と表現した。ドライバーを自信満々に振る王様の復活を期待せずにはいられない。(文・下村耕平)

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