<関西オープン 事前情報◇12日◇茨木カンツリー倶楽部 東コース(大阪府)◇6734ヤード・パー70>
関西ゴルフ連盟創立100周年の記念大会。舞台となる第1回大会と同じ茨木CC東コースに米ツアーの参戦経験があり、2008年から長年、国内男子ツアーでシード選手として活躍した47歳の貞方章男の姿があった。
「選手としてはウェイティングですが、キャディとして…」。やや歯切れが悪い感じだったが、隣にいる長男・俊輝くんに視線を向ける。この4月から大阪学院高校に進学したばかりの16歳。4月に行われた今大会のアマチュア向けの最終予選を13位タイで突破して、出場権を獲得した。父はプロ予選を突破できずに、キャディバッグを担ぐ。レギュラーツアーではあるが、アマチュア枠の多い今大会ならではの光景だ。
父・章男は14歳で単身渡米し、米ツアー1勝の今田竜二とともに腕を磨き、2003年には米ツアー参戦。米下部でも戦ったが08年から日本ツアーに参戦した。未勝利ではあるが、ロープ内で戦う父の背中を見ていた、俊輝くんは4歳ごろからゴルフクラブを握り、小学6年生の頃から競技に出場するなど本格的に始めた。
初めてレギュラーツアーに出場する俊輝くん。父はフェアウェイをキープして、ステディなゴルフが信条だが、自身のスタイルは「得意クラブはドライバーで、攻めのスタイル」と話す。16歳ながらドライバーの飛距離は280ヤードで2打目以降は、ピンを果敢に攻めるのが持ち味。アマ最終予選では初日「78」の33位タイと出遅れたが、2日目に持ち味を発揮して「71」をマーク。22枠のなかに入った。
将来は「海外で通用するプロ」を目指すが高校3年間では、全国大会で20位以内に入り、ツアーで戦えるぐらい力をつけたいというのが目標で、今週はその舞台に挑戦できる。「いまは緊張していませんが、いろんな経験ができるのは楽しみです」と長男がいえば、父は「ツアーの試合はグリーンが仕上がっているし、ジュニアの試合とはコンディションが全然違う。こういうのを経験できるのは早ければ早いほうがいい。いい経験ができるので今後につなげてほしい」とエールを送る。
自分が試合に出るよりもちょっぴり緊張気味の父は、「自分も出たい気持ちはありますが、そばで応援できるのでうれしいです」と目尻を下げる。「自分だったら77、78ぐらい打ちそうな難しいコースだと思います。自分で考えてやって欲しいですよね。その結果、何が足りないのか、何がよかったのか。そしてローアマが取れたら最高ですね」と、心強い“応援団”としてロープ内で共闘する。(文・小高拓)
