米国ツアー3年目を迎えた吉田優利。昨年は日本ツアーで4勝目を挙げ、米国ツアーでは初シードを獲得した。そんな吉田のセッティングをクラブフィッターの吉川仁氏に解説してもらった。
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吉田優利はクラブを変えない選手。ユーティリティは2019年モデルの『ツアーB JGR』を5年以上使っていたが、昨年後半から『Qi35』にスイッチしている。その理由をどう分析するのか。
「長年使っていた『ツアーB JGR』は寛容性が高いモデルで、アマチュアゴルファーにも人気のモデルでした。一方、『Qi35』もオーソドックスなモデルですが、『ツアーB JGR』と比較するとフェースプログレッションが大きくて、リーディングエッジが少し前に出ているように見えます。米国メーカーのユーティリティにはこういうタイプが多い。米国の芝は日本よりもボールが沈みます。そのボールを“拾って打つ”ために変更したのではないでしょうか」
吉川が特に注目したのがシャフト構成だ。吉田優利はドライバー、フェアウェイウッドは『スピーダーNXグリーン』、そしてユーティリティは『アッタスEZ』、アイアンは『KBS90』とカテゴリーごとに異なるシャフトを使い分けている。
「シャフト選びの基本で言えばドライバー、3番ウッド、5番ウッドまで『スピーダーNXグリーン』にしたら、普通は『MCH』を使いたくなります。『スピーダーNXグリーン』と『MCH』は中間から先が走るというシャフト特性も近い。でも、あえて『アッタスEZ』という手元がしなるシャフトを選んでいるのは上からダウンブローに打ち込んでいきたいという狙いだと思います」
アイアンの『KBSツアー90』は?
「このシャフトは販売終了しているモデルです。特徴としては90グラム台のスチールシャフトの中ではトップクラスの硬さがあることです。この重量と硬さでしっかり打ち込んでいきたいという考え方だと思います。アイアンの打点を見ると少しヒール側で打つ傾向があるので、柔らかいシャフトにするとさらにヒール寄りになってシャンクのリスクがある。だから硬いシャフトを選んでいるのかもしれません」
結果的にウッド、ユーティリティ、アイアンで異なるメーカーの特性が違うシャフトになっているが、問題ないのか?
「アマチュアゴルファーの方はシャフトを揃えることにこだわりますが、無理にシャフトを揃える必要はありません。ウッド、ユーティリティ、アイアンでそれぞれヘッドの特性が違いますから、それにマッチするシャフトを選ぶことが最優先。またドライバーやフェアウェイウッドは飛距離性能を優先したいけど、ユーティリティやアイアンでは方向性や再現性を重視したシャフトを選ぶ選手も多いです」
約5年振りにUTを変えた吉田だが、シャフトは約5年間、フジクラ、アッタス、KBSの組み合わせを変えていない。使い慣れたシャフトでどのような活躍を見せてくれるか。今週開幕するメジャー「シェブロン選手権」でのプレーにも注目だ。
▼ 吉田優利のセッティング
1W:ブリヂストン BX1 ST(9.5度 スピーダーNXグリーン 50 S)
3W:テーラーメイド SIM2 MAX (スピーダーNXグリーン 50 S)
5W:キャロウェイ パラダイムAi-SMOKE MAX (スピーダーNXグリーン60 S)
4U・5U:テーラーメイド Qi35(22度・25度 アッタスEZ 370 75 S)
6I~P:ブリヂストン 241CB (KBS ツアー90 S)
48度・52度:ブリヂストン BRM2(KBSツアー90 S)
58度:ブリヂストン BITING SPIN(KBSツアー90 S)
PT:オデッセイ オー・ワークス ブラック#2W
Ball:ブリヂストン ツアーB X
■解説::吉川 仁
よしかわ・じん/「4plus Fitting Labo & Golf Salon」主宰。スイングとギアの両面に精通し、「ギアーズ」や「トラックマン」を駆使して、悩めるゴルファーのギア選びをサポートする。
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