<富士通レディース 最終日◇13日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72>
山下美夢有がトータル14アンダー・首位に並んだ古江彩佳をプレーオフで破り、今季初優勝を挙げた。
首位と2打差の6位タイからでた山下は、前半からバーディを量産。11番ホール消化時点でスコアを7つ伸ばし、単独首位に浮上した。このまま独走かと思われたが、13番からまさかの連続ボギーと、苦しい時間帯もあった。
首位タイで迎えた最終18番では、かなり距離のあるパーパットを残すピンチを迎えたが、意地で流し込み優勝戦線へ踏みとどまった。この魂の一打にギャラリーからは大きな歓声が上がった。
そしてプレーオフ2ホール目で、古江がボギーに対し山下がパーとして、今季初優勝を手繰り寄せた。優勝インタビューでは、声を詰まらせ、涙ながらに今の思いを語った。「今年はなかなか優勝に届かず苦しい戦いが続いていたけど、あきらめずに自分を信じて、そしていつも支えていただいているスポンサーのみなさま、そしていつも応援していただいているギャラリーのみなさま、そして一番近くで支えてくれている家族、いつも本当にありがとうございます」
さらに、「こうして優勝で恩返しすることができてとてもうれしく思っています。残り5試合、自分らしいプレーで優勝を目指してがんばりたい」と終盤戦に向けて、意気込みも口にした。ここまで何度も優勝争いを演じるものの、あと一歩届かない歯がゆいシーズンを送っていただけに、今大会の勝利は“女王”にとって喜びはひとしおだ。