<富士通レディース 最終日◇13日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72>
4月の下部ステップ・アップ・ツアー「大王海運レディス」で優勝したアマチュアの都玲華は3日連続の「70」と安定したプレーで、トータル6アンダーの21位タイに食い込み、ベストアマを獲得。上り調子で4度目の挑戦となる「最終プロテスト」(29日~11月1日、茨城・大洗GC)に臨む。
プロテスト前の最後の試合を終えた都は「今年はずっとショットの状態が良くなくて悩んでいたんですけど、この3日間はずっとショットが良くて、根本的に直った気がします」。修正点はアドレスなど、本人にしか分からないような感覚の部分。優勝した大王海運レディスでは3日間で16アンダーをマークしたが「前後の5日間ぐらい一瞬ポンと良くなっただけで、その後はずっと気持ち良く振れていなかったんです」。このタイミングでスイングの感覚を取り戻せたのは大きな収穫だ。
今大会はプロテストに向けて「ボギーをなるべく打たないように。安全にプレーするなかでも攻めるところは攻めて」とメリハリのあるプレーを意識。3日間でボギーは5つに抑え、最終日は4つのパー5で3バーディを奪った。「(予選)2日間の反省を生かして、きょうはパー5でバーディを取れたんですけど、100ヤード以内の精度はここからもう少し上げないとなと思っています」。テーマ通りのプレー内容の一方で、残された2週間ほどの期間の課題も明確になった。
大洗GCは8打及ばず不合格となった2年前の最終プロテストで経験済み。練習ラウンドにも何度か足を運んでおり「コースのことはだいぶ分かってきたと思います」。苦い思い出があるとはいえ、同じ舞台で再びプロテストが行われることはプラスにとらえるしかないだろう。
ステップ・アップ・ツアーの優勝で早々に最終プロテスト進出が決まったため、今年はスケジュール面でも、精神面でもこれまでとは少し違った形で迎える。「1次、2次は一緒にやってきた仲間を見守るような感じで、いつものような追い詰められた夏ではなかったんですけど、ここまで来るといよいよだなという感じ。いつも通りの雰囲気になってきました」。
オフに行った2週間の合宿でラウンドを重ね「コーチに毎ショット、ここはピンを狙っていいかという判断を教えてもらって、マネジメント力が上がったと思います。それが自信に繋がっていますね」。上り調子のショットと成長したコースマネジメントで今年こそ合格を果たし、来年はプロとしてこの舞台に戻ってくる。(文・田中宏治)