既報の通り、タイトリストの未発表ドライバー『GTS』シリーズが、世界中のツアーで供給され、テストプロセスが進んでいる。50名近いPGAツアー選手が既にスイッチした『GTS2 / 3 / 4』は、いったいどんな性能なのか? 用品担当記者が、いち早く試打することが出来たので、レポートしていきたい。
記者のエースは『GT2 10.0°』に『24 ベンタスブラック5S』で、各社の発表会に度々持ち込んでは初速性能のチェックにも利用してきた。実際、ここ1年半で「ほぼ負け知らず」だったため、内心「GTに勝つのは難しいでしょ」と、初速性能は期待していなかった。しかし、その予想は一発で木っ端微塵に砕け散ることになる。
■ 「もう出ない」と諦めていた初速70m/sの壁
最近、不摂生と加齢によるスピード低下を痛感し「初速70m/sなんてもう過去の話。68m/sも出れば御の字」と言い訳してきた記者。まずは比較のためにエース『GT2』を打つものの、フェースが開く当たりが多く、最大初速は68.7m/sで、5球打った平均も66.8m/sと、自分にガッカリこの上ない結果に。
新作『GTS2』を構えると、構えた瞬間「なんか懐かしいな…」と感じるシルエット。後ろにやや長い丸顔で、柿を真っ二つに割ったようなストレートフェースに変わったように見える。昔の国産1Wに親しんだ人にも受け入れられそうな顔つきで、妙に馴染みのいい面構えをしていた。
ただ、エースの『GT2』より小顔な見た目を警戒して、無意識に出力が下がり47.2 ➡ 46.1m/sにヘッドスピードを下げてしまった。にもかかわらず、一発目からストレート弾道で初速70.3m/sが表示されて驚く。しばらく見ていないトラックマンの数字を見て、思わずフィッターと顔を見合わせた。
数字より驚きなのが、ソフトで独特な打感だった。約10年前にイオンスポーツ『GIGA HS787』のシリコンチタン製を打った時の衝撃に近く、音が静かなのに球離れが速く、高音ではないのに残響がコーーーンと長い独特の感触。20年以上前の“音が低め”の高反発にも近く感じて「吸い付くのに強烈に弾く」ため、感覚が混乱する。
■ 2、3、4で「難しい」という概念が消滅!?
『GTS3』は“らしい”顔がそのままキープされていたものの、記者は元々『3』より『2』派なため、早々に『GTS4』へ移行。構えると「エッ、また『GTS3』!?」と思うほど似たサイズ感で驚く。シルエットは縦長だが『GTS3』よりトウの逃がしが強く、ヒール後方が低い見た目に激変していた。
これまで『2』が最も大きくて、数字が増えるほど投影が小さくなったが、今回はほぼ全てが同サイズ。顔つきもクロスオーバーした上、『2』のウェイトも前方に入れ替えできるため「3つとも調整次第で如何ようにも使える」印象。『GTS4』は現行の『GT4』より打ち出し・スピンも足されて「手強い!」と感じるモノが一つもなくなっていた。
そのため「ヘッド選びに時間がかかる」が、ノーマル状態での記者の印象は【2➡3➡4の順でつかまる】と感じた。そして、3つともよくあるヒールや下めのミス強くなり「スピンが増えすぎず、減りすぎない」傾向を実感。「4が使える自分」にもかなり驚きで、今後は「2と4で迷う人が増えそう」とも想像する。
■ FWは「タイトリストの皮を被ったテーラーメイド!?」
ドライバー以上の衝撃だったのがFWだ。正直、これまでのタイトリストのFWは、練習不足な記者では太刀打ちできない印象もあった。しかし、今作『GTS2』FWは【完全に別物】で、サイズがテーラーメイドの真ん中モデルに近くなり、フェース面もシルバーで開口部を広く変更。見た目にシャローでFPも大きく、アドレス時の安心感が段違いになっていた。
ここまで見た目が変わると急に当たるのが不思議なもので、「キャロウェイの拾いの良さと、テーラーメイドのサイズ感を足して、タイトリストのロゴを付けた最強FWじゃない?」と、思わずフィッターに呟いた。しかも、3Wで68.7m/sとエース1Wと同じ最速が出て、思わずトラックマン ショールームの機器設定を疑ってしまった。
PGAツアーでは、常時6カテゴリ(ボール/1W/UT/アイアン型UT/アイアン/ウェッジ)で使用率No.1のタイトリスト。パターはさておき、残るFWカテゴリだけが【圧倒的にテーラーメイドにやられっ放し】の状況だったが、ここを【打破する】というタイトリストの決意を目の当たりにした。(編集部M・K)