<KKT杯バンテリンレディス 最終日◇19日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6596ヤード・パー72>
元賞金女王の鈴木愛とのマッチレースを制し、2週前の「ヤマハレディース葛城」に続いて今季2勝目、通算4勝目を挙げた高橋彩華。取ったら、取られる。取られたら、取り返す。し烈な争いは見応えたっぷりだった。
今季は「年間3勝」を掲げてスタート。シーズン7試合目にして自身初の年間複数回優勝を果たし、目標に王手をかけた。今季好調の理由は、「何が変わったかあまり分からなくて。イメージ的にはパットが去年よりうまくなったのかな…」と控えめに話す。
昨季のスタッツを見るとパーオン率1位、パーセーブ率1位、リカバリー率1位、ボールストライキング4位と申し分ない数字が並ぶ。唯一気になっていたのは「数字を改善したかった」というパット部門。今オフはパーオンホールの平均パット数32位(1.8121)、1ラウンド当たりの平均パット数は49位(29.8364)の改善に力を注いだ。
今大会の勝因についても「パットですね」とバーディパット、パーパット問わずきわどい距離を決め続けたグリーン上を挙げる。「芯を外しても真っすぐ転がってくれる。緊張した場面でも助けてくれる」と、ヤマハレディース時と同じテーラーメイドの『スパイダーX』を使用する。
パッティングはプロ入り前からの課題だった。「イップスの末期でしたね。インパクトがうまくできなくなって、これ以上はない下まで落ちた。『どうせ入らないから』と考えたら、なんか吹っ切れて、地の底から這い上がってきました」
気持ちだけではなく今オフはパッティングコーチの鴻上みらい氏に師事し、アドレスやストロークを見直した。「狭いスタンスでボールに近づいて構えていたのですが、スタンス幅を広げてボールから離れるように構えを変えたら、ストロークの再現性が上がりました。5メートル以内のパーパットが決まるようになって、前よりは自信がついてきました。まだ緊張しますけど」と最良のストロークを手に入れた。
また、使用するタイトリスト「プロV1x」を見ると、縦と横に複数のラインが書かれている。「6年ぐらい書いていますがとても構えやすい。ボールの線にパターのラインを合わせます。(向きは)これだよりです」。最良のストロークとブレないパター、そして長い間欠かさずに書き続けたボールのラインの三位一体が最大の弱点を最大の武器にしている。
キャディバッグの中身は2週前と変更なし。今季からテーラーメイドとクラブ契約を結んでおり、テーラーメイドの最新モデル「Qi4D」もテスト中。感触は悪くないが実戦投入に向けて、6月に発売予定のフジクラ「26 VENTUS TR RED」を含めて様々なシャフトを使ってテストを行っているという。
フジクラのプロ担当によると「26VENTUS TR REDの評価としては『ダウンスイングからトゥダウンする感じもなく、シャフトの捩れも少ないのでタイミングが取りやすい』という評価でした」と新シャフトも好感触。新シャフトとともに最新モデル投入も近いかもしれない。
【高橋彩華の優勝セッティング】
1W:テーラーメイド Qi35 LS(9度/スピーダーNXバイオレット 50-S)
3W:テーラーメイド Qi35(15度/スピーダーNXバイオレット 50-S)
7W:テーラーメイド Qi35(21度/スピーダーNXバイオレット 50-S)
4、5U:テーラーメイド Qi35 MAX(23、27度/スピーダーTRハイブリッド 75- S)
6~PW:ミズノMizuno Pro 245(TRAVIL 85-S)
50、54度:タイトリスト ボーケイSM10(TRAVIL 95-S)
58度:タイトリスト ボーケイSM10(NS.PRO 850GHneo S)
PT:テーラーメイド スパイダーツアーX
BALL:タイトリスト プロV1x
グリップ:パルマックス
