空気を切り裂いて飛ばす、テーラーメイド『SIM』『SIM MAX』ドライバー、大解剖!
最先端テクノロジーで最高のドライバーを作り続けてきたテーラーメイドから、前作の『M』を超えるモデルが誕生。これまでの技術に空気力学を融合させ、飛びと寛容性を両立した『SIM』ドライバーだ。
配信日時: 2020年2月13日 01時37分
『SIM』は超万能型。『M5』より飛びと方向性がアップ
ヘッドスピードも飛距離も『M』シリーズを超えた『SIM』と『SIM MAX』。それぞれの性能を分析し、どんな弾道でどんな人に合うのかを徹底検証した。『SIM』シリーズの一番の特長は空力機能によるヘッドスピードアップだが、弾きのよさと低スピンによる飛びも大きな魅力だという海老原プロ。
「コントロール性に優れた『SIM』と『M5』ですが、『M5』は打感が柔らかくボールがフェースに乗る感覚が強いのに対し、『SIM』は柔らかさの中に心地よい弾き感があって初速の速さを感じます。また、『SIM』のほうがつかまりがよく、ミスヒット時の曲がり幅も少ないので、やさしく打てるのも特長です。『SIM MAX』と『M6』はどちらも方向性に優れていますが、『SIM MAX』のほうが明らかにスピン量が少なく、飛距離と直進性の高さがアップしています。つまり、『SIM』は『M5』の操作性に飛距離と方向性が加わった超万能型。『SIM MAX』は『M6』の方向安定性と飛びをグレードアップさせたクラブに仕上がっています」(海老原)
「コントロール性に優れた『SIM』と『M5』ですが、『M5』は打感が柔らかくボールがフェースに乗る感覚が強いのに対し、『SIM』は柔らかさの中に心地よい弾き感があって初速の速さを感じます。また、『SIM』のほうがつかまりがよく、ミスヒット時の曲がり幅も少ないので、やさしく打てるのも特長です。『SIM MAX』と『M6』はどちらも方向性に優れていますが、『SIM MAX』のほうが明らかにスピン量が少なく、飛距離と直進性の高さがアップしています。つまり、『SIM』は『M5』の操作性に飛距離と方向性が加わった超万能型。『SIM MAX』は『M6』の方向安定性と飛びをグレードアップさせたクラブに仕上がっています」(海老原)
「『SIM』は柔らかさと軽快な弾きを両立した打感が非常に心地いい。ヘッド形状は洋ナシ型で、『M5』がややオープンフェースなのに対し、『SIM』はスクエアフェース。見た目以上につかまりがよく、中弾道・低スピンのストレート〜ドローでキャリーとランが伸びます。また、重心深度が深すぎず、フェースコントロールや球筋の打ち分けがしやすい半面、直進性が高い分、曲がり幅は少なめ。飛距離、操作性、方向性に、打感のよさと構えやすさも兼ね備えた超万能クラブだと感じます」(海老原)
『SIM MAX』は直進性を追求。『M6』より使える!
「こちらは、『SIM』と違って前方のスライディングウェイトがありません。その分、イナーシャジェネレーターの後方に『SIM』の10gより重い18gのスチールウェイトが入っています。そういった深重心設計のわりには、アドレスした時に後ろに長く見え過ぎず、バランスの取れた形状になりましたね。『M6』よりも面長というか、よりシャープに構えられ、使える対象者が中・上級者にも広がっている印象があります。見た目にひたすら安心感を求めたヘッドだと、どうしてもキャリアの長い人は使いづらいという人もいますから。個人的には非常に好感が持てます」(海老原)
「打ってみると、『M6』がオートマチックな中にもコントロール性があったのに対し、『SIM MAX』は直進性の高さを追求した完全なオートマチックタイプだと感じます。球筋はバックスピンもサイドスピンも少ない高弾道のストレートボール。スイートエリアが広く、叩いても左に行かないし、カット軌道で振ってもスライスの幅が最小限に抑えられて飛距離も落ちない印象。球を曲げずに真っすぐターゲットを狙う人なら、初級者〜上級者まで幅広く使えるドライバーではないでしょうか」(海老原)
PGAツアーで人気爆発!『SIM』はリストターン、『SIM MAX』はボディターンに合う
タイガー・ウッズをはじめ、ダスティン・ジョンソン、ローリー・マキロイら世界のトッププロが投入している『SIM』と『SIM MAX』。「使用プロの傾向を見れば、どんなスイングに2機種が合うかがわかる」と海老原プロはいう。
今季初出場のファーマーズ・インシュランス・オープンに『SIM』ドライバーを投入したタイガー・ウッズは、9アンダー、9位Tと好発進。また、この試合で『SIM』を使用した契約プロのジョン・ラームが2位、ローリー・マキロイが3位と上位を独占。『SIM MAX』を松山英樹ら、多くの契約外選手が使っていることからも、その性能の高さがうかがえる。
今季初出場のファーマーズ・インシュランス・オープンに『SIM』ドライバーを投入したタイガー・ウッズは、9アンダー、9位Tと好発進。また、この試合で『SIM』を使用した契約プロのジョン・ラームが2位、ローリー・マキロイが3位と上位を独占。『SIM MAX』を松山英樹ら、多くの契約外選手が使っていることからも、その性能の高さがうかがえる。
「最近はアマチュアだけでなく、トッププロも飛んで曲がらないドライバーを求める傾向があるので、プロに人気があるモデルを選べば間違いないと言われています。『SIMシリーズ』の使用プロを見ると、重心深度が浅い『SIM』は、タイガー・ウッズやローリー・マキロイのような、リストワークを使ってフェースを開閉させるスイングにマッチ。重心深度が深い『SIM MAX』は、ダスティン・ジョンソンのように、フェースの開閉を抑えてボディターンで打つスイングに合うので、選ぶときの参考にしてください」(海老原)
取材・文/苔縄和裕 撮影/山代厚男、GettyImages
取材・文/苔縄和裕 撮影/山代厚男、GettyImages