<全米女子オープン 事前情報◇30日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇ 6583ヤード・パー70>
いよいよ本日から「全米女子オープン」が開催。日本勢は21人が参戦する。2022年から賞金総額が2倍近くに跳ね上がり、それ以後も増額され続けている女子ゴルファー世界一決定戦。今年は1200万ドル(約18億8500万円)もの大金をかけて、トッププレーヤーが争う。
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具体的に、どれほどの賞金を稼ぐことができるのか。1100万ドルがかけられたペブルビーチGLでの昨年大会を例にしよう。
まずは優勝賞金だ。昨年はアリセン・コープス(米国)がメジャー初優勝を挙げたが、その賞金額は200万ドル。当時のレートで約2億8400万円という大金だった。ちなみに、昨季の日本ツアー賞金ランキング1位は5勝を挙げた山下美夢有だったが、そのシーズン獲得賞金は2億1355万4215円だったから、いかにビッグマネーが分かる。
22人が出場した日本勢もその“恩恵”にあずかった。4位タイに入った畑岡奈紗は48万2136ドル(約6846万円)を獲得。6位タイに続いた古江彩佳も36万9403ドル(約5245万円)と、優勝賞金と言われても不思議では無い金額を稼ぎ出した。
13位タイに入った木下彩は16万7641ドルを獲得。日本円で約2380万円という大金をゲットした。日本ツアーでは高額大会での優勝賞金に匹敵する額だ。ちなみに、当時木下の生涯獲得賞金は2199万2650円だったが、米国で過ごしたわずか4日間でそれを超えてしまったのだから、まさに一攫千金だ。
20位タイの笹生優花が10万6269ドル(約1509万円)、33位タイの西郷真央が5万93ドル(約711万円)を獲得。上位に入れずとも、まとまった金額を得ることに成功した。さらに、予選落ちしたプロ58人にも一律8000ドル(約113万円)を支給するという大盤振る舞いだった。
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魅力的な賞金に加えて、日本ツアー勢にとっては年間ポイントレースのメルセデス・ランキングに反映される、というのもポイントだ。さらに世界ランキングにも大きく影響するため、白熱するパリ五輪代表争いのカギを握ることは間違いない。上位に入り、“アメリカン・ドリーム”をつかむ者は現れるか?