<ブリヂストンレディス 初日◇21日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)◇ 6732ヤード・パー72>
開幕からの4試合でトップ10入りが2度。しかし4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」から直近5試合は3度の予選落ちと、ルーキーは「モヤモヤしていた」という1カ月を過ごしてきた。しかし、今週替えたパターが、再びいい流れに導いてくれるかもしれない。
2度目の挑戦となった昨年のプロテストに合格した藤本愛菜は、ひさしぶりに笑顔でクラブハウスに戻ることができた。5番パー3で最初のバーディを奪うと、7番では残り53ヤードからの2打目を6メートルにつけ、これを決めた。12番パー3はチップインバーディ、そして13番パー4では3メートルのチャンスをものにした。これがプロ入り後は初となるボギーフリーのラウンドに。4アンダーで、首位のひとりになった。
13番で奪った3メートルのバーディパットが自信につながる。それは「全然入らなかった」と、この距離に苦しめられてきたから。ショックだったのは、先週、地元・福岡県で開催された「Sky RKBレディス」での予選落ち。「初日が悪くて2日目に巻き返した(「76」、「69」)けど、すごく悔しかった。何かを変えないといけないと思った」。福岡では初日、2日目ともにパット数が『31』。ここを見直した。
新たに投入したのは、テーラーメイドが発売するスパイダーで、師事する辻村明志コーチから勧められた一本だ。これまではピン型の愛用者で、ここ3年間は同じものを使用し続けた。大型マレットを使用するのは「初めて」のこと。しかも、今週、手にしたばかりのパターとあって、大胆な変更を施したといえる。しかし、これがハマった。
「ヘッドが大きいので安心感があります。ショートパットの時も構えやすい。これまでは3メートルくらいの距離が、思い通りに転がらなくて。球を打ち出しやすいけど、緊張した場面だとピン型は安心感がないこともある。フェースの開閉も少ないし、雨が降って伸びないグリーンでも、いい感じに転がってくれました」
友人などが応援に駆けつけてくれた先週の大会で決勝に進めなかったのは、もちろん悔いは残るが、「それをきっかけに(パターを)替えることができたのはよかったのかな」と思うこともできる。ちなみに、今大会初日のパット数は『28』。大きく改善された。
2試合目の「Vポイント×SMBCレディス」ではルーキー一番乗りとなるホールインワンも達成。『初優勝も同期のなかで一番最初に挙げたいか?』と問われると、「早く勝ちたくてウズウズしてます」と即答する。もちろん、「まだまだ足りない部分もある。たくさん経験して、いい1年にしたい」という気持ちも併せ持っているが、視線の先にあるのは「初優勝」、そして「メルセデス・ランキングトップ10」という高みだ。
そこに向け、いい形で滑り出すことができた。「プレーが悪くなるとリズムが速くなるので丁寧にやっていきたい。コーチからは『とにかくやるしかない』と言われていて、上を目指すように言われています。上位に食い込んで優勝を目指して頑張りたい」。ナショナルチーム出身の19歳は、グッと握った新たなパターでウイニングパットを決める姿を思い描いている。(文・間宮輝憲)
