<中日クラウンズ 事前情報◇28日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557ヤード・パー70>
今年から米国下部のコーン・フェリーツアーを主戦場にしている石川遼が、日本ツアーに今季初参戦する。練習日の火曜日はショットやパッティングの調整に加え、入念にコースチェックを行っていた。
石川のキャディバッグをのぞいてみると、いくつか見覚えのないクラブが入っていた。そのなかでも目を引いたのは、米下部の「レコム・サンコーストクラシック」(4月2~5日)のときに投入したキャロウェイの『クアンタム ミニドライバー』(ロフト角11.5度/ツアーAD GC 6-S)だ。
米下部ツアーのコースは600ヤード前後の長いパー5が多く、さらにフェアウェイも狭い。ミニドライバーは「ドライバーよりは飛ばないけど、3番ウッドよりは飛ぶ」という中間的な飛距離が特徴で、「フェースの下の部分に当たってもAIフェースが拾ってくれて、曲がりにくい」と好感触を得ている。
これまでパー5の2打目などで多用していた3番ウッドは、「フェースの当たり場所によってはタテ距離がブレる。290ヤードのときもあれば、250~260のときもある」という課題があった。一方でミニドライバーは、多少芯を外しても飛距離が安定しやすく、「スピン量も約3200(rpm)」と適度に入り、「球が上がってくれる」。弾道のバラつきが少ないため、パー5での2オンを狙う場面で大きな武器となっている。
今大会では3番ウッドを外し、ミニドライバーを投入する予定だ。舞台となる名古屋ゴルフ倶楽部 和合コースは、1番、2番、8番、15番など左ドッグレッグのホールが比較的多い。石川のドライバーショットは「右に抜けたとき、スピンが少ない状態のプッシュアウト(右に真っすぐ)になるので、飛距離が落ちない。右に抜けた時に大トラブルになる」ため、ホールによっては突き抜けるリスクがある。
その点、ドライバーよりスピン量が多いミニドライバーは「右にプッシュアウトしても280ヤード以内だったら安全」。300ヤード以内におさめやすく、リスクヘッジの面でも有効だ。特にアウトコースは左ドッグレッグで、300ヤード以上飛ばすと突き抜ける恐れのあるホールが多い。「ミニドラがはまりやすいホールが多い」と話し、この日の練習ラウンドでも弾道測定器で数値を確認しながらショットを繰り返していた。
アメリカでの戦いの中で得た新たな攻め方。その象徴ともいえる一本を手に、石川はこの舞台に挑む。2010年大会では最終日に12バーディ・ボギーなしの「58」をマークして優勝している。好相性の地で、新たなスタイルとともにさらなる手応えをつかみたい。(文・高木彩音)
