<関西オープン 初日◇14日◇茨木カンツリー倶楽部 東コース(大阪府)◇6734ヤード・パー70>
女子プロの山下美夢有を姉に持つ、ツアー2年目の山下勝将(やました・まさゆき)が上々の滑り出しだ。予選会から出場権を獲得して今季レギュラーツアー初戦。5バーディ・2ボギーの「67」でラウンドし、3アンダー・2位タイ発進を決めた。
アウトのトップ組で出ると、4番までに3つ伸ばす順調な出だし。だが、「流れは良かったんですけど、(5番、6番で)ボギー、ボギーと来てしまって、そこからドライバーに違和感が出て、左に巻き気味ということがありました」。
連続ボギー以降、左に曲がりはじめてフェアウェイキープ率が低下。「(2打目が)いい位置から打つことができないので、耐えるゴルフに変わっちゃいます」と我慢の展開が続いた。ただ昨年の「バンテリン東海クラシック」以来、2度目のタッグを組む妹の蘭さんの励ましもあり、スコアを落とすことなく一日を終えた。
「そんなにスコアが出る感じのコースとは思っていないので、耐えて、耐えて、取れるところで取って。初日としてはいい感じで回れたかなと思っています」とうなずいた。
山下は近畿大学時代の2022年に、下部のACNツアー『ダンロップフェニックスチャレンジ』で史上7人目のアマチュア優勝を飾った。24年のプロテストではトップ合格。ルーキーイヤーの昨年は7試合に出場して「パナソニックオープン」で7位タイに入るなど、存在化を示した。
飛躍が期待された今季、前半戦の出場権をかけたファイナルQTは、扁桃炎による発熱の影響で3日目の前に棄権。QTランキングは89位となった。「ACN(下部ツアー)から頑張ろう」と気持ちを切り替えてオフを過ごした。
準備もぬかりはなかった。まず着手したのは肉体改造。身長162センチの山下は、ルーキーイヤーを戦うなかで周囲に大柄な選手が多く、さらに夏場は体重が減りやすいことを実感したという。
「食事量を1.5倍に増やしたり、ステーキや焼き肉など肉を多めに食べつつ、バランスも意識しました」。“食トレ”を取り入れながら、2日に1回のペースでトレーニングも継続。昨年と比べて7キロの増量に成功し、現在は75キロにまで増えた。胸板や太ももはひと回り以上大きくなり、見た目にもその変化がはっきり分かるほどだ。
「ドライバーの飛距離は10ヤードぐらい伸びて、290ヤードぐらい。それにスイングの安定感が出てきました。軽く振って飛ばすことが理想なので、まだまだ大きくしたいです」と成果を感じつつ、さらなるスケールアップを目指している。
飛距離アップしたことで、アイアンの距離感を合わせる練習に時間を割いた。そして「苦手だった」アプローチも強化。アプローチ練習はこれまで同じところから何球も打っていたが、1球1球ライや状況を変えて「試合のように、一発勝負で打つ」実戦感覚の練習量を増やした。
この日は途中からドライバーに違和感が出たが、2打目以降はオフに取り組んだことを発揮してスコアをまとめた形になる。「コースがかなり難しいので、あすはまず予選通過をして、3日目、4日目でギアを上げて上位に食い込めるように頑張りたいです」。気の抜けないコースだが、好位置で週末を迎えるためにもあすのラウンドを大切にする。(文・小高拓)
