ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は国内男子ツアー「中日クラウンズ」が行われている、名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)から。
◇
1960年に始まり、今年で66回目を迎える歴史ある一戦を控えた練習日の火曜日、会場では多くの選手が最終調整を行っていた。大会前の月曜日から水曜日にかけては、パッティンググリーン周辺に最新のパターや練習器具が並び、ツアーならではの光景が広がる。
その中で目を引いたのが、パター練習器具を展開する『GMASTER KAIZEN』の新製品『ディスタンス ポール』だ。パターコーチ・橋本真和氏の監修のもと開発され、アドレス時の前傾角度やストローク中の姿勢、さらに距離感の“再現性”を高めることを目的とした器具。すでに石川遼ら一部の男子プロが使用する姿も見られた。
このポールは、トレッキングスティックメーカー『SINSNO』とのコラボによる堅牢な作りが特徴。白いシャフトには1センチ刻みで目盛りが入り、5センチごとに数値も表示されている。これにより、自分に合った長さに調整できるだけでなく、ストロークの振り幅を数値として管理することも可能だ。
基本的な使用方法は、ポールの先端(ゴム部分)をパターヘッド上部に当て、反対側のグリップエンドを胸付近に固定するというもの。これにより体とヘッドの位置関係が一定に保たれ、振り子運動のストローク半径が安定。結果として、振り幅の再現性が高まり、直線的で安定したストロークの習得につながる。
橋本氏によれば、ストローク中に手首の動きが強くなり、ハンドファーストやハンドレイトが過度になると、ポールが体から外れるため「変化がわかりやすい」という。従来はアライメントスティックで代用するケースもあったが、「毎回、同じアドレスにセットできなかったり、スティックが長すぎたり」といった課題もあった。
しかし、このスティックは「長さ調整ができる。この長さが変わってしまうとアドレスの前傾角度が変わってしまう。毎回、同じにしたいから、それを覚えられるように」と橋本氏は説明する。安定したストロークを身体に染み込ませるための一本。新たな“武器”が、ツアーでの勝負を左右する存在になっていくかもしれない。(文・高木彩音)
