今年の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストでは、新たに26人の“プロゴルファー”が誕生した。アマチュアゴルフ界でその名を知られた選手や、何度も挑戦を続けてきて合格をつかみとった選手など、その顔ぶれはさまざま。出場者たちが合格直後に語った喜びの声や、過酷だったプロテストの振り返りをコメントでお届けする。今回はボーダーギリギリで合格を果たした選手たちの“安堵の声”を紹介。
■古家翔香(トータル4オーバー・19位タイ)
「(上がった瞬間は)落ちたと思ってギャン泣きしてました(笑)。滑り込みできて本当によかったです。今年はティーチングプロ資格でツアーに出てきましたが、ツアープロとしていきたいという思いがあり、でも現実は、その資格は持っていないというギャップでも苦しんできました。自分のプレーで誰かを勇気づけられたら、それが一番幸せ。誰かを元気にできるようなプロになりたいです。遠回りしてここまできましたけど、本当によかったという気持ちでいっぱいです。来年はレギュラーツアーに出て優勝したい。そのために準備していきます」
■青木香奈子(トータル4オーバー・19位タイ)
「長かったですね。最終テストが初めてで、最後までドキドキ、ハラハラする緊張感も、これまで味わったことはありませんでした。“研修生”という微妙な立場を離れ、プロになることができたのはうれしいです。 ツアーに出られるかもしれないという権利をいただけて、楽しみでしかない。まずはQTがあるので、最終まで行って(来季のレギュラーツアー)前半戦の出場権を取得したいです。みなさんに愛されるゴルファーになりたいです」
■手束雅(トータル4オーバー・19位タイ)
「長かったけど、楽しんで回ることができました。今はこれまで拠点にしてきた岡山から千葉に移り、新しいコーチと一緒にやってきた環境の変化が大きかったです。新しい場所で、新しいことに取り組んでいるのが楽しくて、それが幸せ。それに加えてゴルフの結果が出ればというメンタルだったのも、よかったのかなと思います。友達の政田夢乃ちゃんが去年合格したことですごい感動して、もっと頑張りたいという決意で千葉に移ることに決めました。誰かが頑張っている姿を見ると、私は自分も頑張ろうと思うタイプ。今度は私がそう思わせることができるような選手になりたいです」
■水木春花(トータル4オーバー・19位タイ)
「(あがった時は合格)圏内だと思ってなかったので、『あの一打が…』という思いもよぎりました。ただ、去年と違って今年はやるべきことをしっかりとやり切ることができたので、どんな結果でも受け入れて次に進もうと笑顔で待っていたらいいことがありました。ボーダーだったのでソワソワして、永田加奈恵ちゃんと大洗神社に行って初めて神頼みをしました(笑)。しっかりお礼参りしないといけませんね。初めて挑戦した高校3年生から考えると長かったけど、その間、いろんな方に応援してもらって、今、おめでとうってたくさん言ってもらえる私は幸せ者だと思います」
■六車日那乃(トータル4オーバー・19位タイ)
「よかったという気持ちと…。泣いちゃダメですよね? よかったという気持ちと、ほんとうにいろんな人にありがとうという気持ちがありますショットも去年よりは安定してきたし、試合を見ていてもよくなっていたので、今年は期待と不安が入り混じった状態でした。スタート前は『絶対にやってやるぞ』という気持ちだったんですけど、最終日は思うようにいきませんでした。悪い流れが続いても最後まで頑張ろう、それだけを考えていました。上田桃子さんのようなトッププロになっていきたいです」
■平塚新夢(トータル4オーバー・19位タイ)
「みんなは通過点というけど、私の年齢(来年1月で25歳)からすると、ここを通過しないとどうにもならないという意味ではゴールでした。ただゴールではあるけど、新しい次のステップに進めたという感じ。通過点とは言いたくなかったし、ここが通過点とは言えないほどの時間が過ぎてしまいました。やっと…やっとですね。(難病の成人発症スチル病は)完治する病気ではないので、薬を服用しながら。ゴルフへの影響は今のところないです。合格しただけはイヤ。安定して上位に顔を出せる選手になりたいです」