今年の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストでは、新たに26人の“プロゴルファー”が誕生した。アマチュアゴルフ界でその名を知られた選手や、何度も挑戦を続けてきて合格をつかみとった選手など、その顔ぶれはさまざま。出場者たちが合格直後に語った喜びの声や、過酷だったプロテストの振り返りをコメントでお届けする。今回は、最年長合格者から、最後に滑り込んだ選手たちの声を紹介。
■前田羚菜(トータル1オーバー・14位タイ)
「最終日は自分の持ち味が生かせず苦しい展開でしたが、諦めずに最後までやるという気持ちが通じ、合格できたのがうれしいです。(初受験だった)去年は2次予選で落ちたんですけど、同い年の選手がどんどん活躍するなか、自分はまだこの位置で色々な思いもありました。やっとスタートラインに立てました。260ヤードの飛距離が持ち味。プロテストでもそれを最大限に生かせたと思います。去年合格した上久保実咲は、同じ学校の同級生で、たくさん励ましてもらいました。一番仲がいい友達が活躍していて『私も早く追いつきたい』という気持ちは強かったです。報告したら『おめでとう。一緒に頑張ろう』と言ってくれて。やっと同じ場所にたどり着きました」
■小俣柚葉(トータル1オーバー・14位タイ)
「最終日は、本当に危なかったです。後半はパターなど狙いすぎてしまいました。ゴルフの内容は悔しいところばかりでしたが、通ることができたので、これからもっと上達していきたいです。(プロキャディも務める父・裕次朗さんは)泣いてるのかな? 泣いてますかね(笑)。調子を徐々に落としてしまったので、QTまでにもっと調整していきたいです」
■上堂薗伽純(トータル2オーバー・18位)※最年長の28歳で合格
「とにかくうれしいです。耐えるゴルフのほうが目立ちました。諦めずやり続けてきて良かった。これまでは、2次には進むけど、最終までは届かないという時間が続いてました。初めて最終に進めたのが2年前(2022年)の大洗で、それもあって『今年はいけそう』という気持ちにもなれました。年に2回あった21年のプロテストで、初めて1次で落ちた時(20年度)には、本当にやめようかなと思いました。でも、その次の年に初めて最終まで進めたから、諦めずにやろうという気持ちになりました。大洗は、本当に思い入れが強いコースになりました。プレーを見たいと思ってもらえるような、魅力のあるプロになりたいです」
■吉田鈴(トータル4オーバー・19位タイ)
「(最終)9番のバーディは、このパットを決めたら通るかもと思って、入れるという気持ちだけで打ちました。上がった瞬間は落ちたかなという気持ちもあったけど、ひたすら祈ってました。もうプロテストを受けなくてすむんだという開放感があります。本当に苦しかったです。ゴルフ界、JLPGAを盛り上げられる一員になりたい。まずは一回休んで、体をリフレッシュしてQTへ切り替えていきたいです」
■永田加奈恵(トータル4オーバー・19位タイ)
「(「79」だった)初日に出遅れてしまって危ない位置にいたけど、最後まで諦めずプレーした結果、合格できてうれしいです。その日は落ち込んだけど、『諦めずにやれば大丈夫』という連絡をいただいて、それですごく元気をもらいました。忘れられない4日間ですね。今後はツアーで勝てる選手になりたい。まずは1勝できるように頑張ります」