<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 事前情報◇5日◇茨城GC西コース(茨城県)◇6718ヤード・パー72>
今季のメジャー初戦には、韓国ツアーから2人の実力者が参戦する。ひとりは、昨年のポイントランキング1位になった21歳の“女王”ユ・ヒョンジュ。そしてもうひとりが、韓国通算3勝を誇る25歳のノ・スンヒで、「日本がすごく好きなので出場できたことがうれしい。ワクワクしています」と、この試合を待ちわびていた。
過去に旅行で3度来日している、自他ともに認める親日家。日本でプレーするのは今回がはじめてで、「幼い頃からJLPGAの試合はテレビで見てきました。その時に見ていたコースに来られてよかった」という感慨も覚える。
「子供の頃はイ・ボミプロが好きでした」という“ボミチルドレン”。最近も「日本の選手がアメリカでたくさん活躍しているし、そういう選手の情報はインスタでかなりチェックしています」と、常に意識する国でのプレーがようやく叶った。昨年2月には台湾女子ツアーの「フォックスコンTLPGAプレーヤーズ選手権」で、吉田優利、櫻井心那と同組でプレー。「日本の選手はパッティングの技術が高い」と、驚かされたことを思い返す。
日本ゴルフに憧れのまなざしを向けているが、今回『前年度12月31日時点のロレックスランキング上位50位までの者』の資格で出場しているだけあり、自身もトップ選手のひとり。2019年にプロ転向し、6年目のシーズンとなった24年6月に「韓国女子オープン」でツアー初優勝を挙げたナショナルオープン女王でもある。同年には2勝。昨年も1勝を挙げ、賞金ランキング2位でフィニッシュしている。
今季、韓国ツアーでの平均飛距離は229.8748ヤードと決して飛ばすタイプではないが、昨年はフェアウェイキープ率80.6590%でツアー3位になるなど、正確なショットが武器。それを象徴するのが、母国での愛称。巧みなユーティリティ(UT)さばきと、名前を掛け合わせた『ノーティリティ』が定着している。
「他の選手や、テレビ中継でそう呼ばれたのがはじまりです。飛距離が出ないのでUTを使う機会が多く、たくさん練習もしたので、その技術が磨かれました。そう呼ばれるのは気分がいいし、それを言われることで、もっと頑張ろうと思えます」
今回のコースは6718ヤードと長めの設定。UTが活躍する場面はありそうかと聞かれると、「メジャーコースで距離も長いし、グリーンも硬いので、たくさんあると思います」と、ここでも“相棒”をフル活用するつもりだ。
「日本の人たちは穏やかで優しい。親切で余裕を感じます」という雰囲気に加え、「韓国でもよく食べます」という日本食に舌つづみを打つのも楽しみ。「寿司やとんかつ…あと納豆が大好き! 今朝も食べましたし、納豆巻きもすごく好き。あとはコンビニにも3カ所行って、パンをたくさん買いました」。プレーについて話す時は冷静な印象を受けるが、日本について話す時は、一気に声も明るくなる。
この大会で勝てば、日本ツアーに参戦する権利も与えられる。これについても「仮定の話ですけど、優勝してシードをもらえたら必ず来ます」と、迷いのない回答。「日本初参戦なので、まずは予選を通過したい。緊張もするけどエンジョイして、日本を満喫したいですね」。憧れのイ・ボミも成し遂げられなかった大会制覇を果たし、大好きな日本をホームにするという未来を切り開くことはできるか?(文・間宮輝憲)
