<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第8戦 リオン・ドール コーポレーション/ゴルフパートナーチャレンジカップ by ゼビオグループ(1日競技)◇23日◇ボナリ高原ゴルフクラブ(福島県)◇6428ヤード・パー72>
ツアー外競技「マイナビ ネクストヒロインツアー」に参戦して3年目。藤川玲奈は初優勝をかけてプレーオフに臨んだが、同じ“ダイヤモンド世代”久世夏乃香との5ホールの死闘の末、惜敗した。
「ピンチもなかった」とボギーフリーの「68」で回り、クラブハウスリーダーでホールアウト。後続の戦況を見守りながら、練習グリーンで球を転がした。18番パー4で行われたプレーオフではチャンスにつけるもなかなか決め切れず、一方の久世はピンチをセーブし続けた。そして5ホール目にボギーを喫し、久世に優勝カップを渡すことになった。
4ホール目では「入れちゃいけない」という手前のバンカーにつかまり、1メートルほどに寄せるもボギーとした。そして5ホール目でも同じバンカーに入った。「同じライで、構えたときに“ヤバイ”と感じた。池羽(陽向)選手に『焦りとか迷いがあったら(構えを)外して』と言われていて、やったけれど、ミスになってしまいましたね」。3打目をグリーンに乗せられず、チップインを狙ったラフからのアプローチはわずかに一筋外れた。
1つ年上でツアー優勝経験もある、仲のいい池羽からのアドバイス。「やらずにミスするよりは、やってミスするほうが良かったから…。そんなに悔いはないというか、いや、悔しいけれど最善は尽くせたかな」。粘り強かった相手のプレーを称えながら、見守ってくれていた仲間たちに感謝する。
自信初のプレーオフも「いい経験に絶対になった」という。「緊張はしなかったんです。不思議な感覚で、いつの間にか終わっていました。わたししか味わえないものを味わえた」。肩を落としながらも、できるだけ前向きな言葉でこの激闘を振り返る。
第6戦「PGM CUP」に続く、今季2度目の2位。「マイナビ ネクストヒロインツアーで本当に優勝したいんです。ちょっと扉は見えてきたかな…」。昨年は1次で敗退したプロテストも、今年はF地区を10位で通過。2次予選が数週間後に控えている。大きく成長中の20歳は、この経験を必ず次に生かすはずだ。(文・笠井あかり)
※マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(共催:株式会社マイナビ、株式会社ALBA、株式会社ALBA TV)は「将来有望な若手女子ゴルファーに真剣勝負の機会を提供して大きく羽ばたいてもらいたい」という思いから2019年に開始。24年は14試合前後が予定。出場選手はポイントランキング、前回大会成績上位者、主催者推薦、ファン投票などにより決められる。