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最終日にトータルドライビング1位を記録! 石川遼はウッド2本をやさしいモデルにチェンジしていた【ツアー担当に聞く】

最終日にトータルドライビング1位を記録! 石川遼はウッド2本をやさしいモデルにチェンジしていた【ツアー担当に聞く】

石川遼の今季初戦は、トータル8アンダーで41位タイ。成績こそ平凡だが、最終日のスタッツに目を向けると、トータルドライビングで1位を記録している。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年4月4日 03時31分

今季からドライバーを『パラダイム Ai スモーク ◆◆◆』にチェンジ
今季からドライバーを『パラダイム Ai スモーク ◆◆◆』にチェンジ (撮影:米山聡明)
ドライバーは『パラダイム Ai スモーク ◆◆◆』
ドライバーのフェース面はまだきれい
アジャスタブルホーゼルでロフトを1度立てて、9.5度にしている
昨年の夏からシャフトのフレックスは『6S』
グリップは左手部分がコード入り
3番ウッドは『パラダイム Ai スモーク MAX』
『パラダイム Ai スモーク MAX』はシャローで球を上げやすい設計
3番ウッドのシャフトフレックスは7X
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ドライバーは『パラダイム Ai スモーク ◆◆◆』 (撮影:米山聡明)

「石川プロは1月~3月でおそらく4、5ラウンドしかしていない」。石川遼のクラブを担当するキャロウェイの石井尚氏はいう。3カ月で5ラウンドというと、週末だけゴルフに出かける一般ゴルファーとあまり変わらない。オフはトレーニングに重点を置いていた石川。3月中旬の5日間ほどの合宿で最後のクラブ調整を行い、開幕戦の東建ホームメイトカップを迎えた。

天候不良の影響で第2ラウンドと第3ラウンドが翌日にずれ込む変則日程となった今季初戦は、トータル8アンダーで41位タイ。成績こそ平凡だが、最終日のスタッツに目を向けると、トータルドライビングで1位を記録している。
 
トータルドライビングとは、ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を合算したポイントを競う部門で、その数字が小さいほど優れていることを意味する。つまり飛んで曲がらない指標なのだ。
 
石川の昨シーズンのトータルドライビングは21位。内訳はドライビングディスタンスが301ヤードで13位、フェアウェイキープ率が53.4%で72位の85ポイントだった。石川の場合、フェアウェイキープ率が足かせとなって、トータルドライビングで上位に入りにくい。それが先週の最終日は、ドライビングディスタンスは303ヤードで6位、フェアウェイキープ率は78.8%で4位とティショットが安定していた。
 
開幕戦のキャディバッグをのぞいてみると、ドライバーはキャロウェイ『パラダイム ◆◆◆(トリプルダイヤ)S』から最新の『パラダイム Ai スモーク ◆◆◆』にチェンジしている。「ドローのイメージがすごく出ると言っていましたね。昨年は右にすっぽ抜けることもあったのですが、今年のモデルは右に出て左に返ってきます」と石井氏は話す。

2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング
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2024年の東建ホームメイトカップで撮影した石川遼のドライバースイング (撮影:ALBA)

2020年から大幅なスイング改造に踏み切った石川。左へのミスを徹底的に排除するため、まずトップをコンパクトに。左手首を手のヒラ側に折る掌屈動作を取り入れ、クイックだった切り返しをゆっくりにするなど、スイングのタイミング自体も大きく変わった。以前よりも入射角が緩やかになり、持ち球のドローが安定してきた。
 
当然クラブの好みも変わってくる。昨年8月の「Sansan KBCオーガスタ」では「ここ10年で一番やわらかい」と、ドライバーのシャフトを『6X』から『6S』に変更。「ハードめのシャフトはちょっと遅れると右に出た球が右に行っちゃう。いまのシャフトはちょっと遅れて右に出たボールが、ドロー回転が入ってくれるのでめっちゃ助かるんです」と、そのとき石川は語っている。スイング改造で切り返しを静かにしたことで、やわらかいシャフトも使えるようになった。
 
10.5度のヘッドをアジャスタブルホーゼルで1度立てて、9.5度にしているのは昨年と変わらないが、『◆◆◆S』から『◆◆◆』へと少しやさしいヘッドを選んだことで、よりボールのつかまりが良くなった。「ドライバーは昨年12月には決まっていたんですけど、東建までほとんど打っていなかった。新しいドライバーはボール初速が上がって去年より4、5ヤードキャリーが出ていましたね。これから暖かくなると、もっともっと飛ぶようになると思います」と石井氏は話す。
 
3番ウッドも『パラダイム ◆◆◆』からシャローな『パラダイム Ai スモーク MAX』へ、ドライバーと同様にやさしいモデルにチェンジ。それをアジャスタブルホーゼルでロフトを1度立てて、14度で使用している。
 
「トリプルダイヤにいくのかと思っていたのですが、トリプルダイヤだと逆球が出るということで、マックスになりました。もともと石川プロは『XR』を使っていたこともあって、シャローバックが好きだった。マックスはシャローすぎないヘッドで、ボールが拾いやすいので、無理に上げようとしなくてもいい。だからロフトを1度立てられるんです。やさしく飛ばせるモデルで谷原秀人プロも使っています」(石井氏)
 
国内男子ツアーは3週間の空き週のあと、欧州ツアーとの共催大会「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(4月25日~28日)で第2戦を迎える。「去年よりも良くなっているのを自分が感じられるような年にしたい」という石川の真価が問われる大会となりそうだ。

【石川遼の2024年開幕戦クラブセッティング】
1W:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク ◆◆◆(9.5度に調整/Tour AD TP-6S)
3W:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク MAX(14度に調整/Tour AD TP-7X)
3U:キャロウェイ APEX UW(19度/Tour AD UB-8X)
4U:キャロウェイ APEX UW(23度/Tour AD UB-9X)
5I~PW:キャロウェイ APEX MB ツアーバージョン(N.S.PRO MODUS3 system3+ プロトタイプ)
50,54度:キャロウェイ JAWS RAW(N.S.PRO MODUS3 system3+ プロトタイプ)
58度:キャロウェイ JAWS RAW(DG EX TOUR ISSUE S200)
PT:オデッセイ ホワイトホットXG #7H プロトタイプ
BALL:キャロウェイ クロムツアー

ユーティリティは『APEX UW』の19度と23度をイン
ユーティリティのシャフトは『Tour AD UB』
長く使い続けている3番ユーティリティ
3番ユーティリティは使用感がある
アイアンは昨年から引き続き、マッスルバックの『APEX MB ツアーバージョン』
7番アイアンのフェース面
ウェッジは5本体制から3本体制へ
ウェッジ3本のうち、58度だけが『DG EX TOUR ISSUE S200』
グリーン周りは58度1本で様々な球を打ち分ける
パターは昨年からツノ型のセンターシャフト『ホワイトホットXG #7H プロトタイプ』を使用している
パターのフェース面
シャフトの挿す位置が独特
ボールは『クロムソフトX LS』から最新の『クロムツアー』に変更。ドットが入っているのはツアーだけの支給品
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ユーティリティは『APEX UW』の19度と23度をイン (撮影:米山聡明)

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