<AIG女子オープン 初日◇22日◇セント・アンドリュース・オールドC(スコットランド)◇6784ヤード・パー72>
今季メジャー最終戦の初日は、ピンがしなるほど強い風が吹きタフなコンディションとなった。そのなかで海外メジャー初挑戦の大里桃子、佐久間朱莉 、吉本ひかるが健闘を見せている。
朝から吹いた猛烈な風は午後には少し落ち着き、午後組の3人にとっては有利に働いた。大里桃子は首位と3打差の2アンダー・10位タイで初日を終えた。出だしは連続ボギーとつまづいたものの、以降は5つのバーディを奪う快進撃を見せた。連続ボギーを叩いた直後の前半12番では「ちょろしてしまった」と明かす。それでもティが前に出ていたため、残りが170ヤードほどだったことが幸いし、バーディ奪取。これで「吹っ切れた感じ」と以降はショットも安定し、風ともうまく付き合いながら順応していった。
海外メジャーという大舞台での戦いも「出ている選手の中でランキングも下の順位だと思うので、チャレンジャーな気持ちで回れています」と気負いは無く普段どおり。2日目に向けては「あまり順位とか考えないで、やるとこは一緒という感じで回れたら」。自然体を貫くつもりだ。
佐久間、吉本はそれぞれイーブンパーの18位タイに位置した。佐久間は2バーディ・2ボギーのゴルフ。初海外メジャーでいきなりの難コンディションでのプレーを強いられ「ひたすら我慢する状況だった」と振り返る。それでも、しっかり一打に集中できたと話す佐久間は積極的にボールを「低く打って」リンクスに対応。「クラブを短く握り、ボールの位置も変えながら」と打ち方のコツも教えてくれた。
吉本は3バーディ・3ボギーのゴルフを展開。イーブンにまとめた要因を、「しっかり決めたことをやり切れたこと」と話す。“決めた”こととは「風向きに対して出玉を決めて、それを嫌がらずに振り切ること」。これが奏功し堂々たるプレーを発揮している。2日目も「決めたことをやるだけ」と初日と同様、そのスタイルを貫いていく。(文・齊藤啓介)