ゴルフの本格シーズンが到来! ベストスコア更新を狙う人に1打でもよくなるヒントを届けたい。そこで、2025年の国内女子ツアーのスタッツの各部門上位者にヒントを聞いた。達人ともいうべき女子プロから目からウロコのアドバイス。今回はリカバリー率で2年連続2位の河本結による、寄せワンのコツを聞いた。
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リカバリー率とは、パーオンしないホールでパーかそれよりいいスコアを獲得する率。つまり、パー4で2オンを逃しても3打目を寄せて1パットのパーを拾えば成功、2パットのボギーなら失敗となる。いわゆる“寄せワン”の確率だ。河本は2024年シーズンで2位に入ると、25年も2位。ツアー屈指のアプローチ巧者である。日頃から意識していることを聞いてみた。
「リカバリー率にはこだわりは持っています。普通じゃない感性で、普通じゃない練習をやってきたから。他の選手より引き出しも多いと思います」
過去のリカバリー率を見ると、22年は58.64%(76位)、23年は57.78%(79位)と低い数字だったが、24年は70.80%(2位)、25年は70.28%(2位)と高水準になっている。練習量を増やして上げる、転がす、スピンで止めるなど引き出しを増やして、10%以上、向上している。
寄せワンを取るために大事にしているのは、グリーンを狙うショットの時に確認する風向き。「外していいところにしか外しません。アプローチをするときにフォローの風だとボールが止まらないので、寄せるのが難しくなります。アゲンストの風に向かって打てるところが外していい位置です」。ピンまでの距離が近くても大きく影響受けるのが風だという。
「例えば、グリーンの左端にピンがある場合、右から風が吹いていたら、左に外してもアプローチはアゲンストに向かって打つのでOK。逆に左から風が吹いている場合は、左サイドは絶対に外してはいけないところになります」
ショートサイドだからといって、必ずしも外してはいけないワケではない。風向きによってはOKの場面も出てくる。逆にいくら引き出しを持っていても、外してはいけないところにいったら寄せるのは難しくなる。寄せワンを取るための勝負は、2打目地点から始まっていた。
そして、グリーンを外してしまった場合、まずボールの地点で確認するのがライとピンまでの状況。ボールが浮いていれば上げやすいし、沈んでいるなら転がす方がいい。ライを確認し、ピンに対して「どういうアプローチが一番寄せられるかをイメージします。上げるのか転がすのか。そのイメージをしっかり作ることが大切です」。状況に応じて、数ある引き出しのなかから、最良の選択をする。イメージが定まっていないまま打つと、中途半端になってしまい、ミスにつながる。
河本がアプローチで使用するクラブは主に58度のウェッジ。アマチュアに向けては「自分のイメージがよく出るクラブを選んでください」。SWが好きならSWでもいいが、やさしく転がすならロフトの立ったクラブを選ぶのもいい。どういう球種が寄せやすいか、寄りやすいか、イメージを膨らませることが大切だ。
アプローチの引き出しをいきなり増やすのは難しいが、グリーンを狙うショットの時から風向きを考えることはできそうだ。フォローの風が吹いていれば奥に外していいし、アゲンストなら手前がいいなど。寄せワンを取るために風向きを意識してみよう。