<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 初日◇7日◇茨城GC西コース(茨城県)◇6718ヤード・パー72>
昨年、プレーオフのすえ申ジエ(韓国)に敗れ2位に終わった藤田さいきが、“リベンジ”への第一歩を踏み出した。初日を終え、首位と2打差の2アンダー・2位タイ。開幕前日に「頑張らないと」と話していた難関・西コースでの好発進に「えらい、私!」と上機嫌だ。
発熱をおして出場した1年前は、ラウンドを終えた後に救急搬送された苦い思い出が残る。「夢のなかでプレーしていた感じ」と、記憶も定かではない。それを払拭する4日間でもある。ショットは好調。スタートの10番から2打目を1メートル弱につけバーディを奪うと、12番も1.5メートル、17番も2メートルのチャンスをものにしていった。
「きょうはティショットも曲がらなかったので、狙える位置にもっていけた」。後半の2番では8メートルをねじ込む、派手なプレーも。1番では「ちょっと低めに打てば」と思った2打目が木に当たりボギーを叩いた。ここを含め、スコアロスをしたホールも2つあったが、「ボギーを打たないコースではない。“すいません”って謝りながら」と割り切り、アンダーパーでまとめあげた。
“再戦”の舞台でもあった。予選ラウンドをともにするひとりは、昨年、死闘を繰り広げたジエだった。そこで芽生えたのは対抗心ではなく、驚き。「すごいうまい。本当にうまいと思って見ていました。1つ1つのプレーを見てられる選手ですね」
2つ目のボギーになった6番では、グリーン奥の同じような位置からのアプローチが残った。「(ジエが)とんでもないアプローチで、ピッタリ寄せて。ギャラリーも『さすがメジャーチャンピオンだ』とか言っていて。その後、私も期待されるじゃないですか。でも、期待しないでって。私はあのアプローチはできないからごめんなさいって思いながら」。結果的にジエはパーで、藤田はボギー。それでも藤田の2アンダーに対し、ジエは1オーバーと“軍配”は自分に上がった。
ただ、そんな結果は関係なしといった様子で、「あんなアプローチが打てるようになりたいと思いますね」と、思わずうなったシーンを何度も思い返す。そして「きょうは(ジエは)スコアが出てないけど、最後には上にいますから」と言ってニヤリ。その高い実力は、長年、一緒にプレーしてきて、よく分かっている。
2日目は風が出る午後組でのプレー。初日も途中からグリーンなど大きくコンディションが変わったが、さらに難関がそのキバをむく18ホールになることを想定している。「風でラインが変わるくらいグリーンもしっかり速い。その辺りもちゃんと考えながら」。その先に優勝争いを見据える。
体調は?という質問には「大丈夫です!」と即答。「ギャラリーのみなさんにも『大丈夫?』って聞かれたけど、今年は大丈夫です」と言って、また余裕の笑み。そんな心配を吹き飛ばすようなプレーを、最終日まで続けたい。(文・間宮輝憲)
