<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 初日◇7日◇茨城GC西コース(茨城県)◇6718ヤード・パー72>
今季最初のメジャー大会のコースでは、プレーヤー以外にも、ボランティア業務に汗を流す選手たちの姿を見ることができる。この大会は、毎年、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の『ルーキーキャンプ』開催試合に指定。どのようにしてトーナメントが運営されているのかを学ぶ機会にもなっている。
今年は、昨年11月の最終プロテストに受かった98期生10人と、これまで本戦出場のため受講できなかった2024年合格の97期生4人、23年合格の96期生1人に、ティーチング会員9人を含めた、計24人が参加。選手たちは2泊3日の日程で、予選ラウンドでのボランティア業務を体験中だ。いわば“研修”の機会。コロナ禍以前は、毎年秋に行われる「日本女子プロ選手権」会場で行われていたが、プロテストの時期が秋になったこともあり、23年からサロンパスカップで実施されている。
選手たちは、このキャンプを通じて何を感じるのか? ギャラリーにスコア状況を伝えるキャリングボードを担当したプロ2年目の中村心と、ルーキーの鳥居さくらは、初日の業務を終え「しんどかったです!」と声をそろえる。
中村は今回の体験を通じ、「想像以上に大変。重いし、ボードを持ちながらラフを歩くのは足が疲れました。ギャラリーのみなさんに面を見せるため、立つ位置などいろいろ考えないといけない。こんな大変なサポートをしてもらえているんだなと感じました」と、日頃、見えない苦労を実感した。
あまりの重さに、思わぬ「事件」も起こったという。「風が吹いてボードを持っていかれて、1回(一緒に組んだ鳥居の)頭にポーンと(ボードが)当たってしまって…」(中村)。バツが悪そうに振り返るが、それほどの重労働だったことも伝わってくる。 コースではギャラリーから励ましの言葉も飛んできたという。
この経験から、鳥居は「(ボランティアに)最初と最後のあいさつはしっかりやろうと思いました。辛そうなら励ましたり」という気持ちをさらに強めたという。中村も「やってくれることが当たり前ではない。感謝の気持ちがすごく増えました」と、大会の見方自体も変わったようだ。
中村は同期選手たちが昨年これを経験済みで、話も聞いていたという。本来であれば、試合に出場してプレーしたいところではあるが、「なかなかこういう経験もできない。すごく楽しかった」と振り返る。さらに「ティーチング(会員)の方など、これまで話をしたことがなかった人もいる。バスも、夜ご飯も一緒なので初めて話をしたり、そういう面でもすごくいいですね」という“恩恵”も感じ取った。
受講する選手たちは、午前5時に宿泊先のホテルを出発。担当によって業務の終了時間は異なるが、全組がホールアウトするまではコースに残らなければならない。そこからホテルに戻り、ミーティング、食事をして長い一日が終了する。
ちなみに今回話を聞いた2人は、2日目にフォアキャディとドライビングディスタンス計測を担当する。そしてメジャーでプレーする選手たちを客観的に見ることもでき、「グリーンが硬くて速いなか、みなさん高い球で止めている。100%手前から攻めて、奥にはいかないことを徹底しているなと思っていました」(鳥居)など、ゴルフ面につながる学びも多かったようだ。来年は選手として出場できるよう励むが、若きプロゴルファーたちにとっては、これも貴重な時間の過ごし方になっている。(文・間宮輝憲)
【ルーキーキャンプ参加者】※トーナメントプロのみ
■98期
木村円
杉山もも
鳥居さくら
池羽陽向
ワン・リーニン
高田菜桜
千田萌花
森村美優
横山珠々奈
横山翔亜
■97期
中村心
永田加奈恵
山口すず夏
徳永歩
■96期
ベイブ・リュウ
