JGTOツアー
国内男子
三井住友VISA太平洋マスターズ
賞金シードへのこだわりは「全くないです」 50歳・片山晋呉が暫定4位に浮上
1997年から守ってきた賞金シードを失わないためにも上位フィニッシュが必要な片山晋呉は暫定4位と好位置をキープしている。
配信日時: 2023年11月10日 23時00分
<三井住友VISA太平洋マスターズ 2日目◇10日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
片山晋呉と「三井住友VISA太平洋マスターズ」の縁は深い。当時高校3年生の17歳だった1990年、片山少年はゴルフ界のレジェンド・ジャンボ尾崎のキャディを務め、御殿場の地に初めて脚を踏み入れた。
自身がプロになり、今大会が出場は23回目。2008年には深い霧に視界を遮られながらも大会初制覇を挙げると、15年大会でも最終日が濃霧に包まれて54ホールの短縮になったなかで大会2勝目を挙げた。
そんな片山も50歳を迎え、今大会が今季のレギュラーツアー“自身”最終戦となる。来週の「ダンロップフェニックス」、その翌週の「カシオワールドオープン」には出場せず。来季の海外シニアメジャーに出場できる国内シニアツアー賞金ランキング4位以内を目指し、来週以降はシニアツアーを優先する。
現在、賞金ランキングは494万9366円で94位。今大会で上位に入らなければ、シーズン終了時点で65位以内の選手に与えられる賞金シードを失うことになる。片山は1997年から25季連続で守ってきたものだ。
昨シーズンで見ると、出場義務試合数が足りない選手らの枠が繰り下がり、70位(1132万9850円)だった木下裕太までに賞金シードが与えられた。その目安までには650万円ほど及ばず、今大会で単独7位(660万円)以内が必要になってくる。ただし、片山はツアー通算25勝以上(31勝)の『永久シード』の資格を持つため、賞金シードを失ったとしても、来年以降もレギュラーツアーには出場できる。
2日目にイーブンパーの32位タイから出た片山は、濃霧の影響でサスペンデッドになるまで15ホールを消化し、5バーディ・ボギーなし。雨でタフなコンディションの中、トータル5アンダー・暫定4位へ浮上した。
この順位で大会を終えると25連続で続く賞金シード獲得へ一歩近づくが、「(賞金シードへの)こだわり? ないです。全くないです」と動じていない様子。50歳のベテランは、タフな21ホールの“長丁場”でさらに上を目指していく。(文・神吉孝昌)