中東情勢の悪化により、重油を含む石油製品の供給状況が厳しくなっている。この問題は各ゴルフ場の経営陣にとっても無縁ではなく、特に頭を悩ませているのが大浴場などの給湯に必要なボイラー燃料の調達だという。
国内最多の172コースを保有するアコーディア・ゴルフは「当社では今のところ『シャワーのみの対応』となっている施設はございません」としたうえで「中東情勢の状況および影響は引き続き注視してまいります」と様子見のスタンスでいる。
その一方で、シャワーのみに制限しているコースも出始めているという。兵庫県の花屋敷ゴルフ倶楽部 ひろのコースも4月2日から浴室の利用を制限。
「中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰及び供給不足によりお湯を沸かすための重油の確保が困難になっており、当倶楽部では、当面の間、平日はシャワーのみ、土日祝は通常利用可能として営業する方針を決定致しました。今後の営業につきましては、重油の在庫次第で浴槽の営業を停止する可能性がございます。お客様各位には、ご理解とご協力をお願いさせて頂いております(同コースの関係者)」
栃木県内で3コース108ホールを所有・経営している鹿沼グループの福島範治社長も「油屋さんから『軽油と重油に関しては今後入ってこない可能性もある』と言われております。値段が上がるというだけでなく、供給ができなくなってきたら、うちの場合も重油ボイラーですから、シャワーだけでなんとかいけないか、ということを考えなきゃいけない」と危機感を募らせている。
日本ゴルフ場経営者協会の大石順一専務理事は「コロナで、浴槽にお湯を張る必要がないケースに、慣れた感じも確かにあります。『対人接触をやめる方がいいから』と浴場を全部閉めちゃったケースもありました」としたうえで、この機をとらえて、広い意味でのエネルギー対策を推奨する。
「まず先に『ゴルフ場に来る時に、できる限り相乗りで』というPRをした方がいい。『ガソリン代が上がっているから、みんなで節約して使うことにしましょう』とやるしかない。お風呂の話もそこに繋がってくるんです。ゴルフの代金も素うどんにトッピングするように、プレー代の上にロッカー代、キャディ代、食事代、銭湯(入浴)代とトッピングしていく料金体系にした方がいい」。
ゴルフ場を往復する足は相乗り、お風呂も我慢。エネルギー対策にゴルフ界全体で取り組めば、カーボンニュートラルにもつながっていく。エネルギー危機を一つのきっかけにしてピンチをチャンスに変えられるかもしれない。
ゴルフ場とゴルファーの減少にブレーキをかける方法は、料金体系の見直しのほかにも、まだまだあるはずだ。(取材・構成=日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗)
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