打ち出し角は高く、スピンを抑えたアスリートが求める弾道
マットブラックのコスメティックは印象的だ。ヘッドのブラックと相まって、ストイックなアスリートの雰囲気を醸している。見た目はハードに、そして難しそうな印象を受けるが、持ったときに感じる適度な肉厚が、重量級カーボンにない軽快さを感じさせる。
比較する意味で、同じヘッドに『N.S.PRO 950GH NEO』を装着して打ってみた。フレックスSで、長さは39.75インチ。『N.S.PRO MODUS³ HYBRID』装着時よりも半インチ短いが、シャフト振動数は302cpmと軟らかい。『N.S.PRO MODUS³ HYBRID』の強靭さを裏づける数値だ。『NEO』装着の場合だと、よりスピンが入って、弾道の頂点からさらに吹け上がるような、アイアン的な弾道になった。飛距離は10y近く飛んでいなくて、シャフトの違いで弾道に明らかな差が生まれている。
UTのシャフト選びは難しいというが、筆者自身も色々試してみて、上手くいかない経験を数多くしている。アイアンと同じ重量のスチールシャフトでは明らかに重すぎて、インパクト前にヘッドが落ちてしまい、ダフリやひっかけなどのミスが出やすい。90g台の重量級カーボンを試したこともあるが、肉厚の厚さからくる手元寄りの硬さで、どうしても力みがちになるし、その割に先端部は動きやすいシャフトも多く、球筋が安定しなかった。
ただ、重量と剛性がそれなりにあるので、一番軽くて軟らかいSシャフトであっても、ヘッドスピードは43m/s以上は必要だ。アイアンに『N.S.PRO MODUS³』シリーズを装着して、苦もなく使えるくらいのヘッドスピードのゴルファーなら、ベストマッチするだろう。セッティングの流れから言えば、カーボン主体のウッド類とも、スチールを装着したアイアンセットとも自然とあわせやすくなり、同じタイミングで打ちやすい。逆にパワーのない人なら、同社の『N.S.PRO 950GH NEO』や『N.S.PRO ZELOS7 ハイブリッド』などが候補になる。
難しいとされるUTのシャフト選びを、複合シャフトという全く新しい発想で解決した『N.S.PRO MODUS³ HYBRID』。PGAツアー選手も試しているというこのシャフトが、UTをアスリートゴルファーのさらに強い武器にしてくれそうだ。