R&A AIG女子オープン(全英女子オープン)
アマ馬場咲希は涙の予選敗退「頑張ります」 次戦はニトリレディスに出場
昨年の「全米女子アマ」優勝の資格で、今季は4つのメジャーに出場した馬場咲希(代々木高3年)。その4つ目のメジャーも他の3戦と同じく予選落ちに終わった。
配信日時: 2023年8月11日 22時00分
<AIG女子オープン 2日目◇11日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6881ヤード・パー72>
ずっとこらえてきた涙が、一度溢れ出すと止まらなくなった。アマチュアの馬場咲希(代々木高3年)は、トータル4オーバー・119位タイで予選落ちしたこの2日間を振り返る時、唇を震わせた。
前日に続き、なかなかチャンスが訪れない。さらに2日目はドライバーが荒れ、後半はフェスキューの中などフェアウェイ外からのセカンドショットを強いられる場面も目立った。ただ、そのなかには見せ場も。6番パー5。2打目でグリーン手前まで運ぶと、その後のアプローチをしっかり寄せきって奪ったバーディだ。「いつも58度(のウェッジ)しか使わないけど、54度を使って転がすアプローチを試した。決まってよかったです」。引き出しが増えたことを実感する、そんなホールだった。
しかし、このバーディも“薬”にははならず、そこから4つのボギーを叩きホールアウトを迎えた。今年はスイング面の試行錯誤を続けており、「感覚は前よりもよくなっている」という手ごたえも感じる。ただそれと同時に、「試合に出ると変わってしまうので、あまり報われていないです」という歯がゆさも、また感じてる部分。
昨年の「全米女子アマ」を制したことで、今年は4月の「シェブロン選手権」、7月の「全米女子オープン」、「アムンディ・エビアン選手権」、そしてこの全英と4つのメジャー大会への出場権を得た。しかし、すべて予選落ちと、悔しさを感じる日々が続いた。「シェブロンからショットがよくないことが続いて、あそこから結構…」。今年のメジャーロードを思い出し、こう切り出したところで、こみ上げてきたものが止まらなくなる。そして、その先はなかなか言葉が出てこない。
次は2週後の国内女子ツアー「ニトリレディス」(8月24日~、 北海道・小樽CC)への出場を予定している。絞り出した「頑張ります」の一言に、これからの思いを込めた。今年最後のメジャーの舞台で流した“4試合分の涙”を、強くなるための糧にしたい。(文・間宮輝憲)