<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 3日目◇9日◇茨城GC西コース(茨城県)◇6718ヤード・パー72>
後半の14番パー4。残り195ヤードの2打目を6メートルにつけると、そのパットを沈めてようやくこの日最初のバーディを奪った。「ギアが上がりました」。すると15番、16番でもショットが1メートルにつき3連続バーディ。プロ2年目の大久保柚季が、息を吹き返した。
単独トップから出た3日目のラウンドは、2番のダブルボギーからスコアを落とし続けた。「前半は何が悪いのか分からない。なぜボギー、ダブルボギーが来るのかまったく理解できなかった」。9ホールで5つのボギーに2つのダブルボギー。「プロでは記憶がない」というハーフ「45」で折り返した。
「この時は放心状態。本当に『90』を打つんじゃないかって、頭をよぎりました」。その予感に突き進むように10番、12番でもボギーが止まらない。「途中からはパーの取り方を考え始めて」。うなだれる場面ばかりが目についた。しかし、13番でシビアなパーパットを決め、少し呼吸が整った。これがカムバックへのスイッチになった。
キャディを務める姉の咲季さんとも、少し“険悪”なムードも流れた。12番では姉が選んだ58度のウェッジでのショットがミスになり、そこからは意見もあまり聞かず自分でクラブを選択し続けた。「私も悪いんですけど」とバツが悪そうな顔も見せるが、「(12番では)池に入りそうなところまで落ちたので『マジで90打つぞ!』ってめっちゃ言いました」と苦笑い。前半の「45」という数字は、それほど重くのしかかっていた。
結果的には「81」で上がったが、前日までの貯金と平均ストロークが『79.7424』だったコースでは上位をキープ。首位と2打差のトータル4オーバー・4位タイで最終日を迎える。「こんなに打って2打差というのはビックリの方が大きいけど、途中でズルズルいかず頑張って耐えようと思ったのがこの結果につながったと思う」。しっかりと気持ちを切り替え、あすに向かう。
さまざまな感情で過ごした6時間のラウンドは、とにかく長く感じた。「6歳くらい老けました。頭のなかに何も残ってません。プロテストの時と同じくらい空っぽで、6歳くらい老けてしまいました」。そう言って笑いを誘う。「疲れたし、頭のなかが真っ白なのでぐっすり眠れそうです。バタン、ヒューって」。ラウンド後には持ち前の笑顔もすっかり戻っていた。
最終日は最終組の1組前から逆転を目指す。「1つ前というのは逆にいいですね。去年ステップ(下部のステップ・アップ・ツアー)での3勝も全部1組前から出て勝ったので。少しは和らぎそう。ポジティブに考えてます」。起死回生の3連続バーディを、初優勝、そしてメジャー制覇につなげたい。(文・間宮輝憲)
