先週行われた国内シニア2戦目の「ノジマチャンピオンシップ箱根シニア」で1年ぶりに国内戦に出場した藤田寛之。ドライバーのシャフトは、オレンジ色に輝く見慣れぬものを使用していた。
「このシャフトは去年の7月ぐらいから使っています。チャンピオンズ(米シニア)で30人ぐらい使っていて、ドライバーシャフトの使用率はフジクラに次いで2番目に多い『ニュートンシャフト』です」。米シャフトメーカー「Newton Golf(ニュートンゴルフ)」の『Fast Motion』というモデルと教えてくれた。
藤田は2024年の「全米シニアオープン」で2位に入ると、それを足掛かりに米シニアのPGAツアー・チャンピオンズの25年のフルシードを獲得。昨年1年間、米国で戦うなかで、使用者の多い『ニュートン』の存在を知った。
「コーリー・ペイビンと回ったときに、自分より15ヤードぐらい前に行くんです。60歳過ぎているのに…」。1991年の米ツアー賞金王で、95年の「全米オープン」を制したメジャーチャンピオンである。
65歳のメジャーチャンピオンのヘッドスピードは、藤田と同じか少し遅いくらい。それでも2打目地点いくと藤田の方が15ヤードも後ろにいる。その理由を探ると、飛ぶといわれている「ニュートンシャフト」を使用していた。評判には聞いていたが、ペイビンの飛距離を見て手に取るようになった。
「Newton Golf」からは紫色の「MOTION」と10g軽量化したオレンジ色の「Fast Motion」の2モデルある。「8対2の割合でオレンジの使用率の方が多いようです。紫色は手元調子でしっかり系。オレンジはスピード系といわれています。自分的にはダブルキックに感じます。ヘッドが走るわりには左に行かず、球が強くなります。数値的に大きな変化はないのですが、回っている人に『明らかに飛んでいる』と言われるので、シャフト交換の効果は大きいですよね」と飛距離アップを実感する。
シャフトを見るとモデル名の横に「◎(ドット)」が並ぶ。「フレックスをドットで表しているんです。シニアはだいたい5ドット。50グラム台のS相当です」とユニークな表記も米製ならではだろう。
米シャフトメーカー製だが日本でも入手は可能。5月からは藤田がアンバサダーに就任し、国内シニアで“PR担当”としてドライバーを振る。40歳を過ぎてレギュラーで12勝を挙げ、シニアでも国内3勝。強さが増してからはショットの精度よりも飛距離アップを求めてきた。その藤田が選んだシャフトはプロアマ問わず、間違いなくシニア世代にはささりそうだ。
今週はスポンサー推薦で米シニアの「Mitsubishi Electric Classic」(米ジョージア州)に出場する。フル参戦は1年で終わったが、米国でもうひと旗揚げたい。(文・小高拓)
