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亡き祖母へ捧げる勝利を 原英莉花が宮崎で弟と初タッグ「いいところを見せられるように…お姉ちゃんなので」

原英莉花はきょうだいタッグで宮崎大会に挑む。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2024年3月20日 22時00分

<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 事前情報◇20日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6545ヤード・パー72>

原英莉花にとって、この宮崎での大会は特別な思いを込める3日間になる。目標を聞くと「優勝しかない。それ以外なら予選落ちでもなんでも変わらないという気持ちで頑張ります」という答えが返ってくるほどだ。

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開幕前だった3月24日に祖母が亡くなり、宮崎からとんぼ返りしたのが2021年の大会。この時はすぐさま試合会場に戻ると、初日に「黒を着たくなかったです、逆に」と全身白色のウェアをまとい、弔いの好プレーを続けた。「気持ちはすごくあります」。その時の最終結果は3位だが、“ここで勝ちたい”という思いは変わらない。今もこの時期がくると、グッと胸にこみ上がってくるものを感じる。

今年は、そんな特別な大会を家族とともにコースでプレーすることに決めた。今週のキャディを務めるのは弟の侑弥(ゆうや)さん。原よりも4つ下の会社員で、祖母の命日前日となる3月23日に21歳の誕生日を迎える。

「(侑弥さんが)バースデーウィークなんですけど、『一緒に戦うか?』って聞いて決めました」。バッグを担いでもらうのは初めてのこと。「楽しくやれればいいなと思いつつ、ゴルフ経験もあまりないので、同伴競技者に迷惑をかけないように気をつけます」。そんな心配をする時は姉の顔をのぞかせる。

今季国内ツアー開幕戦の前週には、タイで行われた米国女子ツアーの「ホンダLPGAタイランド」に出場し16位。そして迎えた「ダイキンオーキッドレディス」は27位だったが、さらに翌週の「明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフ」は予選落ちを喫した。先週はスキップしたが、「(タイと日本で)気温差もあって、お腹の調子を崩したり体調がずっと悪かった」と明かす。しっかりと休養期間をとり、「すこぶるいいわけではないけど、少し回復しました」と徐々にだが調子も取り戻しつつある。

「流れに乗れたらいい。苦しい展開になった時にアンジュレーションも大きいですし、風も回る。がっつくとドツボにはまるので気をつけたい」。コースについては、こう警戒する。それをひとつずつ攻略しながら、きょうだいでともに歩みを進めていく。

「いいところを見せられるように頑張ろうと思います。お姉ちゃんなので」。姉の意地。それを見せる試合にもなる。大会2日目が侑弥さんの誕生日で、最終日が祖母の命日。孫2人で力を合わせ活躍する姿を、大好きなおばあちゃんがいる場所まで届ける。(文・間宮輝憲)

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