LIVゴルフの「トランプ・ナショナルGC・ワシントンD.C.」で行われるバージニア大会の開幕を前に、ブライソン・デシャンボー(米国)が一部メディアの取材に応じ、「もし来季以降LIVゴルフが資金を調達できなかった場合、PGAツアーに戻らないかもしれない」との考えを示した。
デシャンボーが掲げる今後の目標は、自身のYouTubeチャンネル登録者数を現在の269万人から「3倍に増やすこと」だという。
「いろいろな言語に吹き替えて、世界中の人々にYouTubeを観てほしい。その上で僕を招待してくれるトーナメントに出場したい」とし、PGAツアー復帰にはこだわりを持っていない姿勢を示した。
サウジアラビア政府系ファンド『PIF』がLIVゴルフから撤退したことが正式発表されるなか、LIVゴルフCEOのスコット・オニール氏は、新たなスポンサー探しに動いているという。
デシャンボーは、「もし我々が資金調達できず問題の解決に至らなかったが、PGAツアーが課してくるペナルティ、それは僕の個人的な意見としてはとても残念なことだが、それによって考える必要がある」とコメントした。
一方で、投資家たちがLIVの資産価値向上を見込んでくれるという期待もし、オニールCEOの計画を支持。LIVゴルフ存続への期待も口にした。
ただ、PIF撤退については事前にまったく知らされていなかったことや、ヤシル・アルルマヤン会長の辞任にも「ものすごくショックを受けた」と明かした。
アルルマヤン会長との会話で「2032年までツアーは確実に提供されると言われた。それはわずか2カ月前だった。だから皆にそう伝えてきた」と説明。ただ現在はアルルマヤン氏と連絡が取れていないという。
「連絡は一切ない。それは非常に残念なこと。ただ彼らを責めることはない。僕に世界中でゴルフをする期待を与えてくれたのだから」と話した。
2022年にLIVゴルフへ移籍したデシャンボーは、今季終了まで契約を残している。一方、24年の「全米オープン」を制覇したことから、今年1月にはPGAツアー復帰に向けた“復帰プログラム”を提示されたが、これを辞退したという。
デシャンボーは「PGAツアーも決して盤石ではない。多くのメディアはついているが、出場人数を減らし、リストラも進めている。テレビ放映権契約が切れる2030年以降、どうなるかは分からない」と指摘した。
そのうえで、最終的に最も信頼できる基盤として、自身のYouTubeチャンネルの価値を見据えているようだ。(文・武川玲子=米国在住)
