JLPGAツアー
国内女子
大王製紙エリエールレディス
昨年初Vのセキ・ユウティンは1年でシード喪失 後悔はオフにあり「トレーニングしすぎて逆効果に…」
来季のシード権争い最終戦の予選ラウンドが終了。2日間ともイーブンパーと納得のいかにセキ・ユウティンはオフに励んだ練習の量に悔いを残した。
配信日時: 2023年11月17日 23時30分
<大王製紙エリエールレディスオープン 2日目◇17日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6575ヤード・パー71>
昨年9月の「ゴルフ5レディス」でツアー初優勝を挙げ、今季初めてシード選手として戦ってきたセキ・ユウティン(中国)だが、1年でその権利を喪失することが決まった。メルセデス・ランキング(以下、MR)73位で迎えた今大会は、優勝以外にその座を守る可能性がなかったが、トータルイーブンパー・63位タイで予選落ちし、わずかに残っていた希望も絶たれることに。ラウンド後には「くやしいですね」と唇を噛んだ。
「今年初めてシード選手になって、やる気も満々。ただそれでオフにトレーニング、練習をしすぎて開幕直後からプレーのリズムが合いませんでした」。失敗の原因については、おっとりとした口調でそう話す。日本ツアーには2017年から参戦。19年のプロテストに合格し、昨年初優勝を挙げた。上昇カーブを描いてきたが、今季は26試合に出場し13試合で予選落ち(棄権2)と苦しい一年になった。
だが、この経験は今後への学びになりそうだ。「トレーニングをやりすぎて逆効果になってしまった。練習だけでなくメンタルや体調も大事」。しっかりと状態も見ながら調整していくことの大事さを痛感したようだ。28日からは最終QT(静岡県・葛城ゴルフ倶楽部 宇刈C)も待っているが、「QTは一生懸命頑張って、それが終わったら、まずはしっかり休みたいですね」と、小休止を挟みオフに入る。
昨年のドライビングディスタンスが245.26ヤード(14位)を記録するなど、近年は飛距離アップに取り組んできた。しかし今季は234.94ヤード(71位)と抑え目にし、その分をティショットの精度アップに振った。「いろいろ経験したことで正しい道も分かった。そこ(精度)は変わらずに求めたいです」。さらにブラッシュアップした姿を来年見せるつもりだ。
「ドライバーやアイアンショットはいい調子だったのに、パターが入らないことが多かったので、できるかぎり調整していきたいです」。こう言うとつぶらな瞳をキュッと細くし、笑顔で再起を誓った。(文・間宮輝憲)