<Sansan KBCオーガスタ 最終日◇25日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>
今大会では選手がスタートホールに入場するとき、それぞれが選んだ曲が流れる。最終日の8月25日は平田憲聖のキャディを務める高橋淳也氏の33歳の誕生日。1番ホールのティイングエリアでは、平田がティオフするときにスティービー・ワンダーの『Happy Birthday』が流れた。
平田による粋なはからいだった。「きのうお願いしました! あした誕生日なので、って」。アナウンスで高橋キャディの誕生日だということが明かされると、平田は1番に集まった大勢のギャラリーたちとともに、相棒へ拍手を送った。「本当にうれしいです。まさかお祝いされるとは思っていなくて…(笑)」(高橋キャディ)と照れくさそうに笑った。
そこで、平田がハッと何かに気づいた。「“サンサン”で“33”だ!」。今大会のトーナメント名は「Sansan KBCオーガスタ」で“Sansan”と“33歳”が被っていることを発見。ふたりは指を3本立てて、笑顔で“3”のポーズで記念撮影をした。なんともほほ笑ましいシーンに、胸が温かくなったギャラリーも多いに違いない。
今季は全13試合に出場し、予選落ちが一度もなく安定した成績を残している。トップ10入りが今週の10位タイを含め5回。7月の「長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント」ではツアー3勝目を飾り、現在賞金ランキングは7位に位置している。
国内男子ツアーは後半戦に突入し、今週から10月の「日本オープン」まで連戦が続く。複数回優勝を目指して、ここからさらにエンジンをかけていく。(文・高木彩音)