<ポートランドクラシック 事前情報◇29日◇コロンビア・エッジウォーターCC(オレゴン州)◇6467ヤード・パー72>
西村優菜は予選落ちに終わったカナダでの1戦から、南に約500キロ離れたオレゴン州ポートランドに移動。月曜日に9ホールをプレーし、火曜日も9ホール。水曜日はプロアマでこれまた9ホールをプレーし本戦へと向かう。
日本ではプロアマ戦は18ホール回るのがほとんどだが、米国女子ツアーはほぼ9ホール。そのため、選手によってはプロアマで回らないほうのコースを練習ラウンドで回ることが多いが、その情報が分かるのが月曜日の夜ということも。「そんなに気にしすぎて、プロアマがこっちだから今日はこっち(を回る)とか決めちゃうと難しいので」と、そこは割り切って準備を進めている。
大会前日に行われるプロアマでは、遅い選手で夕方5時スタートというのも珍しくない。午後にスタートした組の後半に組み込まれれば、終わるのが夜の8時近くということもよくある話。選手が途中でリタイヤしたり欠場した場合のためにウェイティングする選手も同じで、西村はある大会で夕方5時からリザーブ選手として日が暮れる間際までコースで過ごしたこともあった。
「そういうのは日本ではないことですし、アメリカらしいという感じはします。あまりきっちり決めすぎても、それ通りにはいかないので」。プロアマ戦に限らず、米ツアーではおもいがけないことや慣れないことも多い。そんなとき、気分転換や気を紛らわすために、散歩などして時間を使うことも多い。2週前の北アイルランドではこんな経験もした。「羊を見ていました」。宿舎の目の前には「100頭くらいいました(笑)」とのどかな風景に癒やされた。「馬とか牛も普通にいて。おもしろかったです」。転戦続きの米ツアーでリラックスの時間を大切に過ごす。
ルーキーイヤーの今年はここまでのポイントランキングが76位。10月から4試合行われるアジアシリーズは出場人数が絞られるため、今週、来週の大会でポイントを加算して少しでも順位を上げる必要がある。「2試合頑張るしかない。自信を持っていけるように」。試合開始まで残り1日。リラックスしながらも戦闘モードに入り、いい初日を迎えたい。(文・高桑均)