<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 事前情報◇6日◇茨城GC西コース(茨城県)◇6718ヤード・パー72>
藤田さいきとのプレーオフを制し、東西コース制覇となる大会2勝目を手にした1年前のことは、「きのうのことみたいに、クリアに全部覚えている。1年間が早いと思いますね」と鮮やかな記憶として残っている。前年覇者の申ジエは、連覇がかかるメジャーにしっかりと照準を合わせてきた。
8位で終えた2試合前の「KKT杯バンテリンレディス」を終え、翌週のオープンウィーク、そして先週の「NTTドコモビジネスレディス」を回避し、ここを調整期間に充てた。「トレーニングもして、いろいろ準備をしてきました」。そして開幕前日のプロアマで最終チェック。「今までで一番フェアウェイとグリーンが止まる。ランが出ないから距離は伸びた感じがあるけど、転がってラフに外す心配は減るから自信を持って振りたい」。しっかりと仕上がった。
荒天の影響はあったが、2023年にはオーバーパー決着になった西コースが今年の舞台。「より頭を使うのは西」とジエ自身も難関に位置づけているが、一方、ここは多くのよろこびも味わった場所でもある。18年には激しい優勝争いを、1打ビハインドで迎えた17番パー5のイーグルで制した。224ヤードから3Wで放った一打は、あとわずかでアルバトロスというスーパーショットに。この年のアワードで『ベストショット』にも選ばれた一打は、「きょうも多くのお客さんがそれを覚えていてくれて、話にもでました」と語り草になっているほどのプレーだった。
さらに23年の第3ラウンドでは、8番でホールインワンを達成。ジエにとっては、記録にも記憶にも残るゲンのいいコースでもある。「3年前は大雨でオーバーパーで終わったけど、今年はアンダーの可能性もあると思う。17番はフェアウェイもやわらかいし、3打目勝負になると思う。グリーンもフェアウェイももう少し硬くなると思うので、コンディションを見ながら攻略したい」。その表情からは自信すら感じられる。
予選ラウンドは、昨年、激闘を繰り広げた藤田との同組も決まった。「『絶対に一緒に回ると思った』と言われた。藤田さんと一緒なのはうれしいし、私も勉強になる。去年すごくいい勝負をしたので、あしたからもその流れで回れれば」。38歳の元世界ランク1位にとって、衰えを感じさせない40歳の姿は刺激にもなる。
連覇については「今週のことだけ考えている」と意識はしないが、それを達成した時には大きな節目を迎えることになる。通算30勝で永久シードを獲得。ここへの意識については「いつもあります」とスパッと即答する。「昨年の優勝前の“あと2勝”は遠かった。でも勝って近くなった感覚もある。この試合で達成できれば」。狙っている目標は、ただひとつだ。(文・間宮輝憲)
