2月29日から開催される「ダイキンオーキッドレディス」で新シーズンが開幕する国内女子ツアー。そこで今年の注目選手の意気込みやオフの様子を、本人のコメントとともにお届け。今回はツアー初優勝を目指す桑木志帆。
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昨シーズンは未勝利ながらトップ10入り10回で、メルセデス・ランキングは10位にランクイン。もっとも初優勝に近い存在として挙げられるのが21歳、桑木志帆だ。「資生堂レディス」では櫻井心那とのプレーオフに敗れて2位。日本開催の米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」では最終日最終組で稲見萌寧に競り負けた。多くの惜敗で悔しさを覚えると同時に、確かな自信を得たシーズンだった。
「(資生堂レディスは)残念ながら負けてしまいましたが、悔しい気持ちの一方で、皆様の応援をとてもうれしく感じたことを覚えています。優勝するまであと少しで、内容の濃い充実した1年でした」。ファンから声援をもらいながら多くの優勝争いを演じた。飛躍の年を前向きに振り返る一方で、“あと一歩”を埋めるべくオフの練習に励んでいる。
1月は沖縄、2月は海外で合宿を行った。「優勝争いをするなかで、出やすいミスをいかに少なくするか。ここぞという時にメンタル面をどうコントロールするかということも課題です」。そんな緊張するようなシーンを頭に思い浮かべながら、トラックマンを用いたデータを基にした練習や基礎練習で準備を進めている。
21年6月のプロテストに合格。本格参戦1年目となった22年はランキング51位でシード権獲得はかなわず。今年は初めてシード選手の肩書きとともに挑む年にもなる。「今シーズンの目標は、前半で必ず1勝。常に上位で戦えるようにしたい」と、その意気込みはより力強くなる。
これまで2度出場している開幕戦はともに予選落ち。「必ず予選突破。そして優勝争いできるポジションでプレーしたい」と“三度目の正直”を見据える。初優勝という悲願達成のためにも、最高の形で新シーズンを滑り出したい。