<Norton Next Generation Tournament事前情報(1日競技)◇25日◇成田ゴルフ倶楽部(千葉)◇6,453ヤード・パー72>
8年前の「日本ジュニア」の覇者、森愉生が今季のネクヒロに初出場する。ジュニア時代に輝かしい成績を残した一方で、その後はドライバーのイップスを発症し、一時はゴルフを離れるなど、キャリアは紆余曲折。今年こそプロテスト合格を果たすべく、奮闘を続けている。
「もともとイップス持ちなんで、時々、昔の記憶が出てきて振れなくなるんです」。ツアープロの世界でもイップスを隠す選手が多いなか、森は自身の現状を赤裸々に打ち明ける。先週出場した1日競技の大会ではラウンドの後半に嫌な記憶が蘇った。
「前半は5アンダーで回ってトップタイだったんですけど、後半は振れなくなって1オーバーで優勝はできませんでした」。それでも、大きく崩れなかったのは収穫だ。「怖がらずに体の使い方を理解して、練習してきたことを実行できるようになってきました」。引きずることなく、翌日のプロアマでアンダーパーをマークできたことも成長ととらえている。
イップスを発症したのは高校卒業後。岡山のスポンサー企業の社宅で母と暮らしていたが、ゴルフから離れ、大阪の実家に戻った。「何もしないわけにはいかないと思って、焼き肉屋さんのアルバイトの面接に行きました。面接で店長さんと話しているうちにゴルフの話になって『ウチに働いてくれるならありがたいけど、ゴルフの世界に戻った方がいいんじゃない』って言われて…。店長さんに背中を押してもらいました」。
そんななか、知り合いからインドア練習場の受付をしないかという話が舞い込んだ。場所は神奈川、ゴルフをしたければ、練習すればいいというプレッシャーのかからない好条件だった。「あのきっかけがなければ、今はゴルフをしていなかったと思います」。半年のブランクを経て、ゴルフを再開してから2年半。ようやくイップスとうまく付き合う術が身についてきた。
「ジュニア時代よりメンタル的にも技術面でも断然うまくなっていると思います。イップスになって、自分の動きや考えや言語化できるようになったので、そういう意味ではこの道を通って良かったのかなと思っています」。言葉の端々から自信が伝わってくる。
25日はプロアマに参加し、パーオン率100%の安定したプレーで4アンダーをマークした。「本戦では今日よりいいスコアで回りたいですね。先週一度怖さが出てしまったので、今週はそれが出ないように、もし出たとしても対処して6アンダーぐらい出したいです」。イップスを恐れることなく、強気に上位を目指していく。
