昨今は、選手が試合中のプレーや会場で撮影した動画を自身のソーシャルメディアに投稿することが当たり前となっている。一方で、PGAツアー関連の映像や画像には細かな制限が設けられていた。
その中で今週、「トゥルーイスト選手権」の会場で選手諮問委員会が開かれ、ソーシャルメディア利用に関する規制緩和が最終決定された。主な変更点は以下の通り。
■1ラウンドにつき1ショットに制限されていた映像投稿を、最大6ショットまで拡大
■試合終了72時間後にYouTubeへ投稿できるハイライト動画を、従来の60分から最大120分に拡大
■開催コースで撮影された映像の使用可能時間を、従来の2分から3分に拡大
■YouTubeチャンネルの所有権を譲渡することなく、PGAツアー保有映像の利用が可能に
■練習ラウンドおよびプロアマ戦で撮影した映像は広告収入化が可能。ただし、開催コースで撮影された映像や放送映像をスポンサー経由で商業利用することは引き続き禁止
PGAツアーは、「スポーツ界において最も選手に配慮したソーシャルメディアのガイドラインを提供する」と説明している。
今週、LIVゴルフを主戦場とするブライソン・デシャンボー(米国)がバージニア大会で、「PGAツアーに戻ることを考えた場合、ソーシャルメディアの使用規定が障害の1つとなる」と発言したことから、“デシャンボー対策”ではないかとの見方も出ている。
デシャンボーはLIVゴルフでプレーする一方、自身のYouTubeチャンネル運営にも力を入れており、登録者数は270万人を超える。
「明らかにマーケティングだ。ゴルフコースからコンテンツを発信することは、大会にとってもプラスになるはず。僕はファンを楽しませることを一番大事に思っている」とデシャンボー。
さらに、「僕がPGAツアーにいた頃、大会週にクリエーターや有名人と動画を撮影しようとしても許可されなかった。規約違反とされた」と振り返った。実際に、“インフルエンサー”がPGAツアーから招待出場のオファーを受けながらも、「コンテンツを発信できない」という理由で辞退したケースもあったという。
新ルール施行後も、デシャンボーが完全に自由な撮影・投稿を行えるわけではない。それでも、PGAツアーにとっては大きな方向転換となりそうだ。(文・武川玲子=米国在住)
