米国男子ツアー「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」の開幕前日の早朝に大会から棄権したタイレル・ハットン(イングランド)であったが、そのわずか数分後にLIVゴルフへの移籍を正式に発表した。
ハットンは12月に電撃移籍を果たしたジョン・ラーム(スペイン)が率いる新チーム『リージョンXIII(13)』に入り、2月2日に開幕するメキシコの今季初戦に出場する。
2024年は13チーム、54選手によって争われる。さらにリージョンXIIIには、テネシー大のトップアマチュアだったケイレブ・サーラット(米国)がプロ転向してチーム入り。また12月の最終予選会を勝ち抜いた、日本ツアー3勝のスコット・ビンセントの弟であるキーラン・ビンセント(ジンバブエ)も加わった。
「短い時間の中でとても長い道のりを進んできた。築いたチームをとても誇りに思う」とラーム。「タイレルは実力のあるチャンピオンでライダーカップのチームメイト。ケイレブは次世代を担うスター。キーランはすばらしいショット力のある選手だからこれからどんどん上昇していく」とコメントを述べた。
一方、世界アマチュアランキング10位だったサーラットは「プロ転向してすぐにジョン・ラームのチームでプレーできることは素晴らしいこと。プロとしてスタートすることにとても興奮している」とコメントを残した。
ハットンはラームの後押しでLIVゴルフ行きを決めたと言われており、その契約金は5000万ポンド(約93億5000万円)と推定されている。ちなみにリージョンXIIIとは古代ローマの軍隊の名前で、ラームは「ぼくはギリシャやローマの歴史や神話が大好きで、チーム名には戦士魂のようなものが欲しかった」と語っている。(文・武川玲子=米国在住)