数分前まではあれほど見事な「ゾーンのゴルフ」を披露していたマッカーシーは、1ホール目の18番パー5でフェアウェイからの3打目がダフリ気味となり、グリーン手前のクリークに落とすまさかのミスショット。初優勝は遠ざかっていった。
「ボールに虫が飛んできた。邪魔になるほどではないと思ってそのまま打ってしまったけど、少しだけ邪魔になった。仕切り直せば良かった」とがっくり肩を落とした。
対するバティアは、72ホール目の正規18番でガッツポーズをしたときに、左肩から腕にかけて突然走った痛みがプレーオフ開始後に悪化。フェアウェイ上から急きょトレーナーを呼ぶ事態になった。駆けつけたトレーナーによる応急処置を受けた直後の3打目でピンそば1.5メートルをとらえ、しっかり沈めたバーディパットがウイニングパットになった。その瞬間、夢にまで見たマスターズ出場が確定した。
ロサンゼルスで生まれ育ったバティアは、姉の影響で幼いころからゴルフクラブを握り、めきめき腕を上げていった。2014年にはマスターズ開幕直前の日曜日にオーガスタ・ナショナルで初開催されたジュニア対象の「ドライブチップ&パット」に出場。12歳~13歳の部で6位になった。
プロゴルファーになる夢を追うために、あえて大学には進学せず、19年にプロ転向。ミニツアーや下部ツアーでの下積み生活を経て、23年にPGAツアーにたどり着いた。そして、ルーキーイヤーに初優勝し、2年目を迎えた今、2勝目を挙げ、オーガスタ・ナショナルへの最後の切符を手に入れた。
「自分のゲームプランに集中しようと必死だった。デニーのゴルフは信じられないほど素晴らしくて、怖いと感じた。いろんなことが起こったけど、最後はトレーナーが上手くテーピングしてくれたおかげでナイスなウェッジショットを打つことができた」
