<全米オープン 初日◇15日◇ザ・ロサンゼルスCC ノースC(米カリフォルニア州)◇7421ヤード・パー70>
2年ぶり7度目となった舞台で、石川遼はアンダーパーでの滑り出し。5バーディ・4ボギーの「69」でプレーし、1 アンダーで初日を終えた。
午前組としてティオフすると、1番パー5でおよそ1.5メートルを沈めてバーディ発進。2番でボギーとするも続く3番でバーディを奪うなど、落としては獲ってを繰り返す一進一退が続いた。イーブンで迎えた最終18番パー4では、ピン右6メートルから最後のひと転がりでねじ込むバーディフィニッシュ。ホッとするような表情とともに初日を締めくくった。
「自分がいいショットを打ったり、いいセカンドショットを打てるとチャンスがもらえるコンディション。必死になってやっているけど、そんなに悪いゴルフではなかった」と振り返る一日。ニラのようなラフを警戒していたが、フェアウェイキープ率は13ホール中10回と高水準。それに伴いパーオン率も12ホールとまずまずで、これがスコアメイクへとつながった。
開幕前日の水曜日は松山英樹、桂川有人との3人でイン9ホールをラウンド。アウトの9ホールは、ウェッジとパターだけを持ってのコースチェックのみに留まっていた。そのなかで、初日はアウトからスタート。それでも「(心配とかは)自分のなかで全く思わなかったくらいの感じだった」。コースのレイアウトを確認して、風やピンポジションを計算しながら、外していいところを把握。それを「あとは淡々とやっていくしかない」と冷静に語る。
7度目の出場となるが、マインドセットも徐々に変わってきている。これまでは「普段自分がやっていることよりも、さらにもう一歩いいゴルフをしないといけない」という“焦り”のような気持ちも抱き、メジャー大会への難しさも感じていた。だが、いまは「自分のきょうの状態のなかでベストを尽くしていくことだけ」を考えるように。いまできる精一杯を発揮して、手応えと課題を持ち帰り、さらに磨きをかけていきたいと話す。
「よく自分のゴルフができたほう」と評する初日を終え、あすはさらなる浮上を目指す。「明日は明日の違ったゴルフになるので、そこが楽しみですね。楽しんでやりたいと思います」。大会最高位は2011年大会の30位タイ。それ以上の結果を求めるためにも、まずはあすのプレーに集中する。